カワウソ総選挙に51万票、人気過熱のワケとは?「町おこし的な意味合いも」

カワウソ総選挙に51万票、人気過熱のワケとは?「町おこし的な意味合いも」

 カワウソ人気が年々高まっているという。昨年10月に、全国の水族館や動物園で飼育されているカワウソの1位を決める『第一回カワウソゥ選挙』が開催されると51万票を集め話題に。”第二回”となる今年の総選挙では、全国から58組83頭が立候補しているという(投票は14日まで、20日に結果発表)。なぜ今、カワウソなのか?イベントの主催である『いきものAZ』を運営するサンシャインエンタプライズの高宮一浩さんに話を聞いた。

■パンダやライオンよりもSNS人気の高いカワウソ 総選挙はアイドル並みの“推しウソ”合戦

――数ある動物の中でなぜ“カワウソ”にスポットを当てて総選挙を始めたのですか?

【高宮一浩】「私たちが運営している『いきものAZ』という、動物に特化したSNSの中で、ゾウやライオンなどの人気動物以上にフォロワーが一番多く、注目度が高かったのがカワウソだったんです」

――フォロワー数にはどれくらい差があったんですか?

【高宮一浩】「カワウソのフォロワー1,668に対し、ゾウは397、ライオンは119と、圧倒的な数字でした。ゾウやライオンは迫力があるので動物園人気は高いのですが、SNSで写真を見たいという需要ではカワウソに軍配が上がった形かなと思います」

――癒されたい方が多いのかもしれないですね。昨年の総選挙は51万票も集めたそうですが、その理由をどう分析しますか?

【高宮一浩】「正直言うと、我々も最初は『冗談半分』だったんです。“総選挙”を銘打つことでWEBで話題になればいいな、1万票くらい集まるといいな、くらいの気持ち。でも、カワウソファンは思った以上に熱い方が多くて、自分の推しメン…ならぬ“推しウソ”をSNS上で紹介してくれる人や、友達を連れてきて“推しウソ”の魅力を伝えたりとか…。51万票も集まったのは、そういった“カワウソファン”のみなさまのおかげです」

――アイドルの総選挙みたいですね。

【高宮一浩】「まさにそうですね。熱いファンのみなさまは、ほとんど“推しウソ”がいらっしゃいます。まず1頭好きになることで、カワウソの存在が、自分事になっていくんですみたいなんですよね。“会いに行けるアイドル”よりも会えるアイドルです(笑)」

――総選挙は去年と違う顔ぶれのようです。立候補していないカワウソもいるのはなぜでしょうか?

【高宮一浩】「立候補しない理由はそれぞれで、すべてを把握しているわけではありません。昨年1位のブブゼラ(伊勢シーパラダイス)は、亡くなってしまったんです。また、繁殖中は参加をやめたりすることもありますね。また、本気で票を取りに来ている動物園・水族館は、立候補を1頭にしぼっている場合もあります」

――“推しウソ”が立候補していなくても、箱推しの方の票を集める…まさにアイドルですね! カワウソゥ選挙が集客につながっているなどの実感はありますか?

【高宮一浩】「そういったデータは取っていないのでお答えできないのですが、サンシャイン水族館では『やまとに会えますか?』などのお問い合わせはいただきますし、総選挙特別メニューの“カワウソ焼き”(300円/税込)や、“カワウソケーキ”(680円/税込)は完売するほど人気があります」

■伝えたいのは“カワウソの危機” 地方の町おこしにも一役

――今回立候補しているのは動物園や水族館所属のカワウソのみですが、ペットのカワウソでもエントリーできるのでしょうか?

【高宮一浩】「いえ、できません。全国の動物園・水族館で飼育されているカワウソのみです。さきほど、WEBで話題になりそうだから総選挙を始めたとお伝えしましたが、そもそもどうして“話題にしたかったか”ということにつながるのですが、実はカワウソは絶滅の危機にさらされている動物なんです。各動物園・水族館では情報交換をしながら、お互いに協力し合って繁殖に力を注いでいます。そんなカワウソの危機的状況を総選挙を通して伝えたいという思いが一番にあるため、同じ方向を向いている動物園・水族館からのエントリーのみとしています」

――さきほど種類があるとおっしゃっていましたが、どの種類も危機的状況なんですか?

【高宮一浩】「そうですね。現在日本の動物園・水族館には今、東南アジアなどが原産の4種類のカワウソがいますが、すべて危機に瀕しています。日本にもつい40年ほど前までニホンカワウソという種類が生息していたのですが、最近ではその姿が見られなくなってしまいました。カワウソは長いこと危機にさらされているんです。第一回の総選挙ではたくさんの方がカワウソに興味を持ってくださいましたし、この危機的状況を広めることに一役買えたんじゃないかなと思っています」

――第二回の総選挙でも、同じメッセージのもと行われているのでしょうか?

【高宮一浩】「もちろん今回も同じメッセージです。しかし、第一回を振り返ってみると、地方での盛り上がりをすごく感じたんですよね。“盛岡代表・カエデを応援しよう”みたいなポップを作って図書館に掲示してくれたりとか…。ですから、町おこしのきっかけになるのでは…というのも総選挙の狙いのひとつになってきました。北海道からや九州まで全国39の水族館、動物園が参加してくれています。それと、第一回が終わってすぐに『次は推しウソを1位に!』というファンの声が聞こえてきたんですよね。そりゃあもうやるしかないなと思いました」

――今回の総選挙、前回と違うところはありますか?

【高宮一浩】「さきほどお伝えしたように地方の盛り上がりを感じたので、今回は地域ごとのナンバー1も決めます。全国で1位になれなくても、地域のナンバー1を目指せるので、ファンの方だけでなく、行政も一緒になって協力してくれるなど、一体感を感じますよ!」


■動くぬいぐるみのような“ツメナシカワウソ”の可愛さに“推し変”する人も

――正直言って、“総選挙”と言われても、違いがわからない人も多いと思います。人気の差はどんなところでつくんでしょうか? 

【高宮一浩】「ほとんどの方がそうだと思います(笑)。でも、カワウソにも種類があるし、それぞれ個性もあるんですよ。日本の水族館・動物園に多いのは“コツメカワウソ”という種類なんですが、昨年1位のブブゼラくんは“ツメナシカワウソ”という種類で、今年の中間発表でも上位の『きらり・ひらり』(伊勢シーパラダイス)もブブゼラの子供なので、同じ種類です」

――どんなところが人気なんですか?

【高宮一浩】「ツメナシカワウソは、コツメカワウソよりも大きめの種類です。動く大型のぬいぐるみみたいな、見たこともないかわいらしさです! 実物を見るとほかのカワウソ推しだった人ものりかえるほどなんですよ!」

――どこに行けば会えるんでしょうか?

【高宮一浩】「今年のカワウソゥ選挙にエントリーしている中だと、伊勢シーパラダイスの『きらり・ひらり』の他に、仙台うみの杜水族館の『くるり』だけですね。私も納得の可愛さなので、カワウソファンの方には是非一度会いに行ってみてほしいです」

――ほかにはどんな個性的なカワウソがいるのでしょうか?

【高宮一浩】「本日撮影していただいたカワウソの『やまと』(サンシャイン水族館)も個性的ですよ。中間発表でも上位につけている“コツメカワウソ”です。カワウソは素早く動き回っていて、人に囲まれるとびっくりしてしまう子が多いんですが、やまとは度胸があってものおじしない性格です。人前でも堂々とカメラのレンズを見たりして、“あざとかわいい”ところがありますね」

――カワウソ初心者に、カワウソの魅力を教えてください!

【高宮一浩】「カワウソは手先が器用な動物です。両手を合わせる『お願いのポーズ』もできますし、『ジャグリング』といって小石で遊ぶことも。また、濡れた体を乾かすために、地面やタオルに『すりすり』する姿もかわいいですよ。あと、肘をついて指でモノをつまんでひとつずつ食べる姿は人間っぽくてかわいいです! ぜひお近くの動物園・水族館へカワウソを見に行ってください! 

(文/高田 薫)


関連記事

おすすめ情報

ORICON NEWSの他の記事もみる
主要なニュースをもっと見る
社会のニュースをもっと見る
経済のニュースをもっと見る
政治のニュースをもっと見る
国際・科学のニュースをもっと見る
エンタメのニュースをもっと見る
スポーツのニュースをもっと見る
トレンドのニュースをもっと見る
生活術のニュースをもっと見る
地域のニュースをもっと見る

トレンド アクセスランキング

ランキングの続きを見る

トレンド 新着ニュース

新着ニュース一覧へ

総合 アクセスランキング

ランキングの続きを見る

東京 新着ニュース

東京の新着ニュースをもっと見る

東京 コラム・街ネタ

東京のコラム・街ネタをもっと見る

特集

特集一覧を見る

記事検索