駅や空港などに設置されていることの多いムービングウォーク(動く歩道)。読売新聞が運営する掲示板「発言小町」で、この動く歩道の”常識”を巡る議論が起きています。

混み合っているのに、立ち止まったまま横に並んで話をしている2人組がいて、トピ主の「ととろ」さんは「どちらかに寄っていただけますか」と声をかけました。すると、「歩いても止まっても一緒やろうが!」と激しく文句を言われたそうです。「エスカレーターと異なり、立ち止まるものではない」という考えのトピ主さんは、発言小町で「みなさんはムービングウォークではどうしていますか」と尋ねました。

動く歩道で歩くか立ち止まるか、大手小町編集部がツイッターで尋ねると、「歩く」が78%に上り、「立ち止まる」を大きく上回りました。一方、発言小町には、このトピに70件を超える反響が寄せられましたが、「立ち止まる」派がやや優勢のようです。

動く歩道は「本来、歩いてはいけない」と考えているのは「まめ」さん。「私の家の近くの動く歩道は『歩かないでください。手すりにつかまってください』とアナウンスが流れているし、張り紙もあります」と紹介してくれました。ただ、「右側は歩く人用になっちゃっていますけどね」とも。

「もともと大きな荷物がある人や歩行困難な方、老人や怪我けが人が使うものと思っています。だから基本は歩かない」という「野次馬」さんは「歩きたいなら普通の歩道を歩けばいい。機械にも悪影響しかないでしょ」と主張します。

「どんちゃん」さんは、動く歩道を利用する時に「手すりを持って止まっています」と書き込みました。「動く歩道はエスカレーターと一緒で、降りる時に慣性の法則で軽く押し出される感じがあるほどのスピードです。緊急停止に備えて止まって手すりをつかむのが正解です」としています。

これに対し、「歩く」派からの意見。

「私も昔は止まって乗っていましたが、どこかで『立ち止まらずに進んでください』というアナウンスを聞いてからは、ずっと歩くものだと信じていました」(「二児母」さん)

「私も歩く派で、大阪では動く歩道は速く歩くためのツールのような位置付けになっているように思います。ただ、止まっている人がいるからといって、よけろとは思いませんし、本当に急いでいれば、横の普通の歩道を進みます」(「ぺこち」さん)

「(歩道が)動くスピードから考えても立ち止まって乗るものではないですし、歩いてもエスカレーターのように危険性はありません。もし、どうしても立ち止まっていたければ最低限、片側は空けておくべきであり、両側ともふさいで立ち話をし、他の人が通れなくするということは妨害行為です」(「ねこ」さん)

動く歩道で先を急ぐ時、「ささ」さんは、前方にいる人に「すみません、すごく急いでいて申し訳ないけど譲ってくださーい」と断るそうです。「超急いでいたら走ります、ちょっと急いでいたら歩きます、特段急いでいなかったら止まります。別に普通の道端と一緒です」

動く歩道は、立ち止まるべきなのか、あるいは歩いてもいいのか。法律上はどのようになっているのでしょうか。

国土交通省住宅局建築指導課によると、建築基準法で設備の勾配など構造に関する安全上のルールは定められているものの、動く歩道やエスカレーターの上を歩くのを制限したり、立ち止まることを求めたりする法律や全国一律のガイドラインはありません。同課の担当者は「動く歩道やエスカレーターで歩いたからといって、設備が壊れるという構造にはなっていません」と話します。

ただ、駅や空港などでは、設置・管理者が利用環境や利用実態を考えた上で、片側を空けるように呼びかけたり、歩かないように注意喚起したりするケースがあるそうです。設置場所や利用状況によってルールは異なります。「安全な運用のため、設置者の指導に従うようにしてください」と同課の担当者。

大勢の人が集まる公共の場に設置されていることが多い「動く歩道」。歩く場合も立ち止まる場合も、自分本位な行動で他の利用者に迷惑をかけないようにしたいものです。