新型コロナウイルスの感染拡大で、マスクを手放せない日々が続いています。一日中マスクを着けていると、臭いが気になる人もいるのでは。マスクの臭いの元は口臭にあるケースも少なくないようです。女性のための口臭専門クリニック「東京ブレスクリニック」(東京・銀座)院長・上田恵子さんに原因と対策を聞きました。

ニオイの原因は「雑菌」「唾液」「口臭」

上田さんによると、マスクについた臭いには三つの原因が考えられるといいます。

一つ目は、「雑菌」による臭い。マスクをつけると、その内側は自分の呼気で温度と湿度が高い状態になっています。呼気に含まれた雑菌が繁殖し、臭いが発生しやすい環境になるのだそうです。

二つ目は、マスクについた「唾液」の臭い。マスクをつけたまま話した時に飛んだ唾が臭っているおそれがあります。

そして、三つ目が「口臭」です。アース製薬が2016年に20〜50代の男女400人を対象に実施したアンケート調査では、マスクの臭いが気になると答えた人は74.5%。マスク内の臭いの原因は自分の口臭だと思っている人は、92.0%にも上っています。

普段は気にならなくても、マスクをつけると吐息がこもり、自分の臭いに気づきやすくなります。

口の中が渇くと臭くなる

マスクが臭ってくる前に、こまめに新しいものに取り替えるのが理想ですが、マスク不足の今、それは難しいという人も。できれば自分で口臭を和らげたいものですが、そもそもなぜ口は臭くなるのでしょうか。

「虫歯や歯周病といったお口のトラブルはもちろんですが、大きな原因は『口の中の渇き』です。口の中は、常にサラサラの唾液で満たしておかなければいけません」と上田さんは指摘します。

唾液には自浄作用があるので、口内をトラブルから守ってくれます。ところが、ストレスなどによって唾液がドロドロしたり、分泌量が減ったりして口内が乾くと、臭いの元となる細菌「嫌気性菌」が増殖してしまうそう。さらに、今は新型コロナへの不安などでストレスがたまりやすいうえ、マスクをつけると口呼吸になりがちなので、口臭がきつくなる傾向にあるのです。