「車中泊を始めてみたい」そんな声を最近よく聞くようになった。「車で寝る=貧乏くさい」というイメージは今はもう無いようだ。夫婦やカップルで車中泊をしながら旅をするなんて時代も大きく変わったものだと感心する。車中泊のメリットは宿泊費の節約はもちろんだが、旅程の効率化に大きく貢献していると私は思う。車中泊をしていると早寝早起きになるので日中をフルに活用することが出来るのだ。浮いたお金で美味しいものを食べたり温泉に入ったりとホテル宿泊とはまた違った楽しみ方が出来るのが車中泊の魅力だ。そんな車中泊を快適にするために私が実際に使用しているアイテムを独断と偏見で紹介していきたいと思う。

車中泊アイテムには数多くの種類があるので実際に何を購入したらいいのか分からない人もたくさんいるだろう。人によって予算も好みも違うので参考程度にしてもらえれば嬉しいが、今回紹介するアイテムたちは今まで私が失敗を繰り返しながら最終的にたどり着いたモノが多く、基本的にお金はかけすぎないタイプなのでコスパ面でもどれも優秀なものばかりだ。究極的にはマットと目隠し、それと寝袋があればとりあえずの車中泊は出来る。あとは車と車を停める場所を用意するだけ。準備が出来たら動く秘密基地で楽しい車中泊に出発してみようじゃないか。

マットレス

ニトリ 6つ折りマットレス

快適な睡眠をとるためにも寝床のフラット化はとても重要だ。このマットレスの特徴は何と言ってもこの6つ折り構造。畳んだ時のコンパクトさもさることながらマットレスを敷く時に一部を折り返して二重にする事で床面の段差をある程度調整することが出来るのだ。折り返すと長さが足りなくなるときもあるので私はこのマットを2枚使っている。テトリスのように上手く組み合わせれば厚みも倍以上になりクッション性も増す。私自身も今までエアマットやインフレーターマットを使ったことがあるが利便性や3000円弱というコスパを考えるとこのマットレスを一番にオススメしたい。

ウレタンフォームは熱がこもりやすいので敷きパッドを敷けばさらに快適だ。写真は同じくニトリで購入できるシングルサイズの敷きパッド

目隠しシェード

目隠しは外から車内が丸見えにならないよう安心して睡眠をとるためにも是非やっておきたいアイテムだ。使う材質によっては寝る際に街灯の眩しさを遮断したり、断熱の効果もあったりする。車種専用のシェードが多く販売されているが、金額もそれなりに高いのでアルミマットやカーテンで自作してしまう人もいるほどだ。もちろん専用に設計されたものは窓枠もサイズぴったりで値段なりにいいものだが、もうちょっと手軽に始めたいという人にはネット型をオススメしたい。

メルテック ウインドーネット

ウインドーネットはドアに被せるだけで簡単に目隠しが出来る優れものだ。網目状なので風通しもよく、特に暑い夏場のエアコンもつけられない状況では少しだけでも窓を開けておきたいものだ。夜は室内を明るくしない限り透けも少なく、十分目隠しとして機能するだろう。スライドドア用やバックドア用も用意されていて、多様な車種にも対応する汎用目隠しとしてこれから車中泊を始める人にもオススメしたい。欠点としては断熱効果は望めないので、これからの気温が下がる時期は窓からの冷気をシャットダウンする対策は他にしておきたいところだ。また、フロントウインドーや小窓用のものは無いので100円ショップでも売っているような日除けシェードを使うといいだろう。このウインドーネットは1つ1000円以内で手に入るのでお手軽車中泊派にとってもコスパ最高の一品ではないだろうか。

寝袋

スノーピーク SSシングル

夜間が冷え込んでくるこれからの時期、しっかり防寒対策をして快適な車中泊を楽しみたいものだ。そんな時にオススメしたいのがこのスノーピークの寝袋。「スノーピーク=高い」というイメージが持たれがちだが、なんとこの寝袋は税込み5千円強という驚きの安さ。もちろん品質は折り紙付きだ。寝袋としてはエントリー向けなので最低気温5℃までの対応にはなるが真冬以外で普通に車中泊をする分にはそれで十分だ。またチャックを最大に開けば一枚の掛け布団として利用することも出来る。生地の触り心地も高級感があり、なによりもスノーピークを所有しているという満足感はかなり高い。寝袋として使わない時は付属の袋に収納すれば写真のようにクッションとして活用することも出来る。

LEDランタン

なにかと便利なのがこのLEDランタン。車内での作業や夜トイレなどで外に出る時にもひとつ持っておくと安心だ。写真の製品はAmazonで購入したものだが、OEMなのか同じような製品がたくさんあるのでレビューなどを参考に自分好みのものを見つけてほしい。多くが中華製なので最初は不安があったが、2年間何の不具合もなく可動しているので心配なさそうだ。調光も細かく設定出来て明るさも最大にすると眩しすぎるくらいだ。充電式の大容量リチウムバッテリーを搭載していて最小の明るさなら10時間以上使えたのは驚きだった。さらにUSB端子がついているのでポータブルバッテリーとして他のデバイスの充電が可能なのもありがたい。金額も2000円程なので予備にもう一つ欲しいくらいコスパ最高のオススメアイテムだ。

ポータブルバッテリー

ポータブルバッテリーも最近は値段が安くなり手に入り易くなってきた。私は車中泊中もノートPCやタブレットを開いて仕事をしなくてはならない事があるのでこのポータブル電源は必須のアイテムだ。AC、DC電源はもちろんUSBジャックもあるのでほとんどの家電の使用が可能だろう。電力容量は下から上までピンキリでそれに比例して金額も上がっていく。私は出張先でも使うことを考えて飛行機に持ち込めるギリギリの容量である43000mAh位のものを使っている。とてもコンパクトで軽いので車に載せていても全くジャマにならないところがお気に入りだ。これの十倍近くもある容量400000mAhオーバーのポータブルバッテリーで冷蔵庫や電子レンジを動かしてしまう強者もいるそうだ。ただし私が使っているもので値段は約13000円、大容量のものは10万円オーバーなので金額も十倍以上だ。使用可能な家電製品は電力量だけでは判断出来ないのでしっかり出力等のスペックを調べて購入することがポイントだ。

ジェットボイル

JETBOIL フラッシュ(写真は旧型。ガス缶は別売り)

ジェットボイルとはアウトドア用のバーナーとクッカーを一体収納型にした低燃費クッキングシステムだ。効率よく火力を使って500mlの水を100秒で沸騰させることが出来る。私は旅の途中で見つけた絶景を眺めながらドリップしたコーヒーを飲むことを旅のルーティンとしている。これを気に入って使っている理由は、とにかくお湯が沸くのが早いのと火が内側で燃焼しているので何かに燃え移ったりや火傷のリスクが無いことだろうか。もちろんお湯を沸かす以外に軽いクッキングも出来るので車内に一つ置いておくとなにかと便利だろう。そしてガス缶を含めた全てがコンパクトに収納できるのもジェットボイルの大きな特徴だ。正直金額は1万円超えと少々値が張るが、一度使うと虜になる男心をくすぐるギアなのは間違いない。

ローテーブル

キャプテンスタッグ アルミローテーブル

燕三条発祥の老舗キャプテンスタッグのド定番アイテム。キャンパーなら誰でも知っている通称「鹿番長のアレ」。車内で過ごす時にちょうどよいサイズのテーブルだ。組み立ても簡単でなによりも軽い。この上でお湯を沸かしたり食事したり使い方は自分次第。無駄のない折りたたみ式の構造もすばらしく一つ持っておいて損はしないだろう。そんなアイテムが2000円程で手に入るのもかなり良心的な価格設定だ。

フック付きゴムバンド

これは100円ショップで手に入る自転車カゴ用に売られているゴムバンドだ。これが車中泊では意外と使えるアイテムになるのだ。座席上部左右についているユーティリティフックにこのゴムバンドを通せばいろいろなものが引掛けられる。私は就寝の間は風呂上がりで濡れたままの手ぬぐいやタオルをここに掛けておく。室内の湿度が保たれ、目覚めた頃には乾いているので一石二鳥なのだ。他にも目隠し用のカーテンを掛けたり使い方はいろいろあるので見つけたら是非購入しておきたいアイテムだ。

その他

ドリップしたコーヒーを飲みたいときの一式。針金折りたたみのドリッパーと紙フィルターはともに100円ショップで購入。マグカップはこちらも定番のスノーピークチタンシングルマグ。中央のコーヒーミルはAmazonで見つけた中華製だが、似たような商品がたくさんあるのでこちらもレビューを参考に自分好みを見つけてほしい。もっとお手軽にドリップコーヒーを楽しみたい人にはコンビニでも購入できる簡易式のドリップコーヒーもオススメだ。正直私もこれでドリップすることが多く、味も本格的なのでとても美味しい。絶景を目の前に自分でドリップしたコーヒーを飲むという贅沢な時間は何ものにも代え難い特別な時間なのだ。

就寝前の晩酌や軽い調理をする時用に100円ショップで購入したステンレス製の皿とカトラリー。もちろん全て一つ100円だ。最近の100均はクオリティも高くこういうものを探しているときが本当に楽しい。各社アウトドア用品にも力を入れているようなので嬉しい限りだ。

まとめ

今回紹介したものは全て実際に私が車中泊の時に車に積み込むアイテムたちだ。今まで購入したモノの中にはすぐに壊れてしまったりイマイチだったものもたくさんある。安さだけを追求してしまうとどうしても失敗も多くなるものだ。もちろんお金を出せばいくらでも質のいいものが手に入る。でもそれでは何かつまらないのだ。安くていいモノ、つまりコスパ最高なアイテムを見つけた時のあの掘り当てた感は何年続けてても楽しいものだ。車中泊を始めるにあたってまずはお金をかけずに最低限必要なモノから集めてみてはどうだろう。そこから少しずつ増やしていくのも車中泊の楽しみ方ではないだろうか。今回の記事が少しでもその参考になってくれれば嬉しい。

撮影・執筆 ndtk

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