在宅勤務をして考えたことを描いた漫画「在宅勤務で知った妻の日常」がSNS上で話題となっています。新型コロナウイルス感染拡大に伴い、自宅のリビングでリモートワークをしている夫。そこで、普段は知ることのなかった妻の苦労に気付き…という内容で「とても共感します」「やっと分かってくれたか」「夫にも気付いてほしい」などの声が上がっています。作者の男性に聞きました。

妻への不満、なかったといえばうそになる

 この漫画を描いたのは、2児(4歳の長女、0歳の次女)の父で会社員の、ハルキ(ペンネーム)さんです。インスタグラムやブログ「春待ちダイアリー」で父親目線の育児漫画を発表しています。

Q.今回の漫画を描いたきっかけは。

ハルキさん「私が勤めている会社も、新型コロナウイルス対策でリモートワークが導入され、まだ出社する日もあるのですが、基本的に朝から晩まで家にいる生活になりました。作品でも書きましたが、『ああ、これが妻の毎日なのか』と思ったのがきっかけです」

Q.奥さまの日常を知るまでは「奥さんはいいな」「家にいるならもっと○○してほしい」と思ったことはありましたか。

ハルキさん「自分では正直、世の旦那さんたちより専業主婦の大変さを理解している気でいました。日々、投稿に寄せていただく主婦の皆さんのコメントを見ていると、『こんなにも、自分のパートナーに対して無理解の旦那さんもいるのか!』と驚くので。そして、外に働きに出る方が気持ちもリセットされるし、専業主婦より楽だと感じていました。

それでも妻に、『一日中家にいるんだから、これぐらいのことはできるんじゃないかな、やっといてほしいな』と不満に思うことが、なかったといえばうそになります。例えば、洗濯物の取り込みとか食材の買い出しとか、夕飯の支度とか。仕事から帰宅したとき、家の状態が朝出掛けるときと変わっていないと、『ああ…』と思うこともありました。

実際に妻と話し合ったこともあります。『朝の出勤前に、自分はこれとこれをやるから、夕方までにここまでの家事は終えておいてほしい』という具合に。でも結局、うまくいきませんでした。偉そうにしておきながら、私もまだまだ分かっていなかったんですね。計画通りになんていかない子どもたちの世話をしながら、家のことをする大変さを…」

Q.奥さまの日常を知り、具体的に何か言葉を掛けたり、話し合ったりされましたか。

ハルキさん「率直に『一日家にいても何にもできないもんだね』と言いました。妻からは『普段は私一人だから、もっと大変だけどね』とくぎを刺されました(笑)」

Q.リモートワークになって、良い面もあったのでしょうか。

ハルキさん「間違いなく良い面もあります! 片道1時間、合計2時間使っていた通勤時間がなくなり、一気にゆとり時間が増えました。何より、子どもたちと過ごせる時間が増えましたね。このところ、ママっ子気味になっていたのを巻き返した感じです(笑)日中家にいて、仕事をしているとはいえ、家族が楽しげに遊んでいるのを眺められるのは幸せです。

また、子どもにご飯を食べさせたり、オムツを替えたり…といったことは仕事の合間にできるので、妻の負担を減らせている実感もあります。私を含め、リモートワークの良さを体験してしまった人が果たして、フルタイムワーカーに戻れるのかなと正直思います」

Q.今後、在宅で仕事をする時間も増えると思いますが、お子さまを含め、お互いにどのように折り合いをつけたり、工夫したりする必要があると思いますか。

ハルキさん「旦那さんが家にいるようになって、ストレスが増えたという奥さん側の話をよく聞くので、それは避けたいなと思っています。そのためには、夫もまずは、やらなきゃいけない仕事はもちろんした上で、家事・育児を妻に任せっぱなしにしないことです。だって、家にいるんですからね。

そして、自分の昼ご飯ぐらいは自分で何とかする(もちろん、妻が準備してくれたときは感謝します)。また、多少仕事の作業効率が落ちるのは当たり前と受け入れて、ピリピリしないこと。家にいなきゃいけない子どもたちに騒ぐななどと言うのは、もってのほかですね。妻にも『手が必要なときは遠慮なく言って』と伝えています。まだしばらくこの状況が続くはずなので、我慢したり負担を感じたりしたままでは、どこかで限界が来ます」

Q.漫画について、どのような意見が寄せられていますか。

ハルキさん「反響は驚くほど大きかったですね。投稿を見た人の数は67万で“いいね”も1万近く付き、コメントもたくさん頂きました。『夫が家で仕事するようになったけど、全然こんなふうに大変さを理解してくれない!』という悲痛な声も少なくなかったです。『現在の状況に不安を感じているけど、未来は明るくなるはず!』と前向きに捉えている人たちもいました。

コメントは自分が気付かなかったことを教えてくれるので、いつもじっくり目を通して、できる限り返信したいなと思っています。できないときもありますけど…(笑)」