育児に疲れた妻に夫が掛けた言葉を描いた漫画「うちのご主人の言葉に救われた話」がSNS上で話題となっています。息子が生後3カ月になり、生活に疲れを感じ始めるようになった妻。「最近ちょっとしんどい」「でも他の人は当たり前にしている」と夫に打ち明けると…という内容で「すてきな旦那さま」「比べちゃダメだと分かってるけど…難しい」「泣ける」などの声が上がっています。作者の女性に聞きました。

「自分よりもっと大変な人」とは…?

 この漫画を描いたのは、主婦のshibazoo(ペンネーム)さん(32)です。間もなく1歳になる息子の育児イラスト漫画をインスタグラムで発表しています。

Q.漫画を描き始めたのは、いつごろからでしょうか。

shibazooさん「2018年11月に妊娠が分かり、そこから、ネットでいろいろ検索しているうちに、インスタグラムで妊娠の経過、生活などの漫画やイラストをアップされている方がたくさんいらっしゃることを知りました。

笑いあり、共感あり、参考になることもたくさんあり、『もしかしたら、ささいな私の体験や悩みも漫画にしたら面白いかも? 私と同じように、漫画を読んで気持ちが楽になってくれたらうれしいな』と思い、2019年初めごろから、インスタグラムに漫画をアップし始めました」

Q.今回の漫画を描いたきっかけは。

shibazooさん「自分の気持ちを整理するためと、夫が掛けてくれた言葉を忘れたくないと思って描きました」

Q.ずっと寝なかった息子さんが旦那さまの寝かし付けで寝たときは、どのようなお気持ちでしたか。

shibazooさん「正直な気持ちでいうと『なんで?!』といら立ちが先に来て、後から悲しくなりました。『私がこんなに抱っこしてあやしてた時間って何? なんで、私じゃダメだったの?』という気持ちでした」

Q.「自分よりもっと大変な人」について、具体的なイメージはあったのでしょうか。

shibazooさん「インターネットの情報や身近な人の話を聞いて、そう思いました。わが家の普段の様子を話すと、『楽だね』『手がかからない』『育てやすい』と言われることが多く、実際、自分自身もそう感じていたので、私は他の人より頑張りが足りないんじゃないか、という思いが少なからずありました」

Q.旦那さまの言葉を聞いたときは、どう感じましたか。

shibazooさん「私は『こうでなくてはいけない』という気持ちにとらわれて1人で悩み、大事なことが分からなくなって空回りしてしまうことが多々あります。そのたびに主人が『したいようにすればいい』と言ってくれるので、軌道修正してもらっている感じです。このときも『ああ、そっか、大事なのは私たち家族だよね』と気付かせてくれました」

Q.この後、「比べること」「比べなくていいこと」の切り替えはうまくできているのでしょうか。

shibazooさん「まだまだ修行中です。『ほかの人はこんなことしてるんだ?! やってみよう』と前向きに思えるときもあれば、『私は全然できてないなあ…みんなすごいなあ』と思うことも。でも、もし比べてヘコんだとしても、個人差があるし、環境も違うから、比べても仕方がない。外を気にしすぎず、内に目を向けるように心掛けています。

つい、自分ができていないことに意識が向きがちですが、できていないけど頑張っていないわけじゃない。できていなくても、わが子が、主人が元気で笑っていられることの方が大事だと思います」

Q.ほかに、旦那さまの言葉でうれしくなったり、心が軽くなったりしたことがあれば教えてください。

shibazooさん「夜中に子どもが泣いてあやしているのに、主人がいら立ったうなり声を上げて布団をかぶったときは『はあ?』と思うのですが、朝起きたら、『昨日めちゃくちゃ泣いてたね』『ごめんね、起きられなくて』『何時ごろ起きた?』『すぐ寝た?』『寝られた?』と必ず聞いてくれるのでそれはうれしいです。主人は日中仕事をしているので、夜中は基本的に私が起きますが、毎朝の気遣いがうれしいです」

Q.漫画について、どのような意見が寄せられていますか。

shibazooさん「共感してくださる方が多かったです。同じような状況で『自分だけじゃないと励まされた』と言ってくださる方もいて、私もまた、その言葉に励まされました」

Q.創作活動で今後、取り組んでいきたいことは。

shibazooさん「子どもといると、ちょっとしたことがネタになるし、このハイテンションな伝えきれない愛をどこかで出さないと、あふれ出てバランスが取れないので(笑)今後も日々のクスッと笑える漫画を続けたいです。また、以前、パラパラ漫画を描いて動画にしてもらったことがあるので、息子の動画バージョンを作ってみたいです。漫画とは違うテイストで、カラーイラストを描いてみたいとも思っています」