婚活を成功させる一番の秘訣(ひけつ)は何だと思いますか? それは、気持ちをいつもポジティブにしていることです。ところが、婚活がうまくいかないことが続いていると、なぜか皆さん、ネガティブ思考になっていきます。そして、せっかくのチャンスを逃していくのです。

勝手にマイナスの想像を膨らませる

 木本武幸さん(38歳、仮名)は、婚活を始めて4年になります。大手の相談所で3年半、活動してきましたが、半年前に「場所を変えて活動したい」と私のところへ面談に来ました。その理由がこうでした。

「3年半活動しても、いい出会いがありませんでした。そこには自分に合った人がいないと思ったので、心機一転、こちらで活動してみたいです」

 こうして、私のところで始めた婚活なのですが、武幸さんの活動を半年間見てきて、うまくいかなかった原因は「いい出会いがなかった」からではなく、彼の考え方にあったのだと私は思いました。

 先日もこんなことがありました。

 吉田美和子さん(35歳、仮名)にお見合いを申し込み、彼女がそれを受けたのでお見合いが成立しました。武幸さんは、お見合い日程の候補を3つ出しました。それを私が、美和子さんの相談室にお知らせしたのですが、相談室からの返信が5日間ありませんでした。その5日間には、土日が挟まれていました。

 すると、武幸さんから私にこんな連絡が来ました。

「美和子さんに日程を出したのに返事が来ない。これはおそらく、彼女の中で私の優先順位が低いからだと思います。この土日で別の人とお見合いをしていて、その結果いかんで、私のスケジュールを出そうとしているのではないでしょうか?

お相手の活動を邪魔したくないですし、このまま日程が出てこないと、私も週末の予定が立てられません。他のお見合いやデートが忙しくて私の日程調整が滞っているのであれば、受諾されたお見合いですが白紙にしてもよいと、美和子さんの相談室に伝えてもらえませんか?」

 この連絡を受けて、私は武幸さんに言いました。

「お返事が遅いのは、仲人さんがお伝えするのを忘れているのかもしれませんし、美和子さんのお仕事が立て込んでいて、落ち着いたらお返事しようと思っているのかもしれませんよ。

『優先順位が低い』とか『土日で別の人とお見合いをしている』というのは、武幸さんの想像ですよね。真実かどうか分からないのに『お相手の活動を邪魔したくない』と思わなくてもよいのではないですか? スケジュールが出てくるまで、もう少し待ちましょう」

 そして、それから2日後にお見合い日程が出てきました。その日程をお伝えすると、武幸さんは言いました。

「待たされていたので、悪い方向に考えを巡らせてしまいました」

 なぜ、お返事が遅かったのか、理由はお相手にしか分かりません。それなのに、勝手な想像を膨らませて「自分の優先順位が低いから連絡をしてこない」と考えるか、「今は仕事が忙しいから連絡できない」と考えるか。返事が遅れている理由をネガティブに考えたら、彼女とリアルでお会いしたときに、ネガティブな考えに引っ張られて、楽しい会話もできないと思いませんか?

オンラインお見合いになった理由は?

 秋元佳恵さん(32歳、仮名)が、吉田啓司さん(35歳、仮名)にサイトからお申し込みをかけてきました。啓司さんは身長180センチ、スリム体形のハンサムでした。

「受けてくださるといいのだけれど」

 佳恵さんは心配そうでした。そこで、私が言いました。

「啓司さんの相談室のお仲人さんは、私が日頃から親しくさせていただいている方だから、私がお電話して、お見合いを受けていただけるようにプッシュしておきますね」

 そして、私が仲人さんに電話をしました。仲人さんは「薦めてみるわね」と快く言ってくださいました。そして、その翌日にお見合いOKのお返事が来ました。そこから、日程のスケジュール調整に入ったのですが、啓司さんはリアルに会うお見合いではなく、まずはオンラインのお見合いを提案してきました。

 そのことを佳恵さんに告げると、彼女が言いました。

「もしかしたら、本当はお見合いを受けたくなかったのではないですか? 仲人さん同士が知り合いで、プッシュされたから断り切れなくて受けたのではないでしょうか? だから、リアルに会うのが面倒で、オンラインでお見合いをした後にお断りが来るのではないでしょうか?」

 仲人さんにプッシュされたからといって、興味のない相手のお見合いを受ける男性は、まずいません。嫌ならお断りをするはずです。こんなふうに考えてオンラインのお見合いに臨んだら、画面の前で笑顔をつくることはできないでしょう。

 私はこの話をしてから、佳恵さんに言いました。

「新型コロナウイルスのこともあって、今はオンラインお見合いもポピュラーになってきているんですよ」

 佳恵さんもお相手の気持ちを「会いたくないのに仲人に言われて断れないから、オンラインで早めに済ませてしまおう」と勝手に想像し、ネガティブな方向に考えています。

 もし、佳恵さんが考えている通り、面倒だからオンラインにしたのだとしても「よーし、たくさん笑顔をつくって、たくさん楽しい話をして、私の良さを分かってもらおう」。そう思ってお見合いに臨んだら、きっといい結果に結び付くと思うのです。

 ネガティブ思考からは何も生まれませんし、逆に結果を悪い方向へと導いてしまいます。

あっという間に結婚できる人の特徴

 一方で、こんな例もあります。

 先日、多田聖美さん(36歳、仮名)が成婚退会をしました。私のところで婚活をしていた期間は半年間です。成婚した立木義孝さん(39歳、仮名)は、4カ月前にお見合いをしたお相手でした。

 お見合いを終えて、双方が交際希望を出してきました。こうして交際が成立すると、仲人を通して連絡先を交換し、翌日の午後9時に男性から女性へファーストコールをするのが、結婚相談所の通例です。

 ところが翌日、時間になっても、義孝さんからファーストコールがありませんでした。もし、聖美さんがネガティブ思考の人だったら、きっとこう考えたでしょう。

「午後9時に電話をかける約束なのに、それを忘れているのかしら。もし、忘れているのなら、大して私への関心がないということだわ」

「それとも、交際希望を出してはみたものの、よくよく考えたら交際したくなくなったのかも。だから、電話をかけてこないのね」

 こんなふうに、相手の気持ちを悪い方向に持っていったでしょう。ところが、聖美さんは電話が来なかったことをこう解釈したのです。

「今、何かがあって取り込み中なのかもしれない。私から電話をしてもいいけれど、取り込み中だったら出ることもできないだろうし、ひとまずショートメールを入れておこうかな」

 こうして、ショートメールを入れたのです。

“午後9時にお電話をお待ちしていましたが、かかってこなかったので、ショートメールを私から入れておきますね”

 すると、その10分後に義孝さんから電話がかかってきました。

「すいません。明日の会議の打ち合わせを同僚と電話でしていたら、思いの外長くなってしまいました。ショートメールをありがとうございます」

 その電話に、聖美さんは言いました。

「お仕事、大変でしたね。大丈夫ですよ。お話しできてよかったです」

ポジティブな人は周りを明るくする

 あとで、義孝さんの仲人さんから聞いた話によると、彼は聖美さんの、このおおらかで明るい対応に心をつかまれたのだとか。「彼女なら、仕事で約束がリスケになっても、つまらないミスをしても、きっと笑って許してくれるだろう」と思ったそうです。

 そして、お見合いから4カ月後に義孝さんがプロポーズをし、聖美さんがそれを受け、2人は成婚退会をしていきました。

 ネガティブな言葉を聞いて、うれしかったり楽しかったりする人はいません。ネガティブな発言は、その場の空気をどんよりとさせます。何でもネガティブに捉える人は、つかめる幸せも逃していきます。ネガティブはネガティブを呼び、負の連鎖を引き起こしていくのです。

 いつも明るくて、笑顔が絶えなくて、ポジティブなことを言う人は周りを明るい気持ちにさせますし、自然と幸せを引き寄せていきますよ。