日本人にとって、古くからなじみの深いお菓子「米菓」。素朴な味わいや香ばしい食感が特徴で、老若男女問わず親しまれています。米菓と聞いて、「あられ」や「おかき」を思い浮かべる人は多いと思いますが、ネット上ではこの両者について「どう違うの?」「同じもの?」「どっちも好きだけど、違いを知らないまま食べている」という疑問が多くある他、「せんべいとの違いは?」との声もあります。

 同じ物のようにも思える「あられ」と「おかき」の違いとは、どのようなものなのでしょうか。亀田製菓(新潟市)経営企画部コーポレートコミュニケーションチームの池ノ上雄樹さんに聞きました。

サイズが小さいものは「あられ」

Q.ずばり、あられ/おかきの違いは何ですか。また、せんべいとはどう違うのでしょうか。

池ノ上さん「米菓と呼ばれるものは大別すると『あられ』『かきもち(おかき)』『せんべい』の3つに分かれます。まずは原材料で分類され、もち米で製造された米菓は『あられ』『かきもち(おかき)』と呼ばれます。このうち、サイズの小さいものを『あられ』、大きいものを『かきもち(おかき)』と分類しています。一方、普段、『ご飯』として食べている米『うるち米』で製造された米菓は『せんべい』と呼ばれます。

また、製造工程も一部異なります。せんべいはうるち米を蒸して練ってから、すぐに成型するのに対し、あられとおかきはもち米を蒸して練った生地を冷却して固めた後に、切断・成型します」

Q.あられ/おかき/せんべいの名称の由来は何でしょうか。

池ノ上さん「由来に関しては諸説あります。どの説が正しいかは断言できませんが、それぞれ、次のような説があるとされています」

【あられ】

奈良時代の文献に「あられもち」の名が見られますが、これは干したもち米をいったものです。いるときに音を立て、跳ね、膨れる様子が空から降ってくる「あられ」に似ていることから名付けられたという説があります。江戸時代以降はもちを小さく切り、乾燥させた後に、いって膨らませ、砂糖やしょう油で味付けしたものになったといわれています。

【おかき】

硬くなってしまったお供え餅(鏡餅)を小さくするとき、「お正月早々、刃物を使うのは縁起が悪い」と手やつちで欠き割ったことから、「欠餅(かきもち)」と呼ばれるようになったという説です。

【せんべい】

奈良時代に「いりもちひ(煎餅)」という食べ物がありました。その単位が「枚」であったことから、薄く伸ばした食べ物であることが推測されています。この食べ物の表記が後の「せんべい(煎餅)」の語源となったとされる説です。

Q.ちなみに「柿の種」はあられでしょうか。それとも、おかきでしょうか。

池ノ上さん「当社の『亀田の柿の種』は分類でいえば『あられ』です。ただ、お客さまの中では『柿の種』という一つの分類で認識いただいているのではないかと思われます」

Q.米菓が古くから、日本人に愛され、親しまれているのはなぜだと思われますか。

池ノ上さん「日本人が古くから慣れ親しんだ『米』を原料とした食べ物だからだと思います。また、当社が戦後間もない時代に『お客さまに喜びや楽しさを届けたい』という思いで創業したように、『お菓子』自体が持つ、おいしさだけではない『喜び』『楽しさ』の要素が愛され続ける理由ではないでしょうか」