「高額療養費制度」を使えば医療保険は必要ない!?「老後2,000万円不足」時代のマネー術

「高額療養費制度」を使えば医療保険は必要ない!?「老後2,000万円不足」時代のマネー術

こんにちは、ヨムーノ編集部です。  

国民年金や厚生年金を払い続けていれば、老後は年金がもらえるというイメージが強いと思います。  
ただ、最近では「少子高齢化で年金がもらえない」「年金だけでは生活できない」という不安の声も出てきています。

ここでは、株式会社アルファ・ファイナンシャルプランナーズ代表取締役の田中佑輝さん著書「58歳で貯金がないと思った人のためのお金の教科書」 (出版社:アスコム)の中から一部を抜粋・編集して、老後に向けて今から対策できることを紹介します。

医療保険に入るなら、「お守り感覚」で安価なものにする   
医療保険とは、基本的には、病気やケガで入院した際の費用を保障するものであり、近年では、手術を受けたり通院したりした際に給付金が受け取れる医療保険も増えています。

特に、年齢を重ねれば重ねるほど、どうしても体に不調が生じやすくなるため、入院や手術を伴う病気やケガをしてしまった場合の医療費の負担を心配して、医療保険に入ったり、医療特約をつけたりする中高年の方は少なくありません。

また、「日本人の2人に1人ががんにかかり、3人に1人ががんで死亡している」といった情報から、がんに対する恐怖心を抱き、がん保険に入ったり、がん特約をつけたりする人もいるでしょう。

健康保険の「高額療養費制度」を使う
しかし私は、こうした医療保険・医療特約も、基本的には不要だと思っています。  
健康保険に加入していれば、「高額療養費制度」を使うことができるからです。

高額療養費制度とは、被保険者や被扶養者が、同じ月内に支払った保険診療の医療費の自己負担額が一定の額(自己負担限度額)を超えた場合、超えた分の医療費が後で還付されるというものです。

自己負担限度額は、被保険者の年齢(70歳未満か70歳以上か)および所得状況などによって細かく設定されていますが、ほとんどの場合、8万〜9万円を超える分については、高額療養費として払い戻されます。

同じ月に複数の医療機関にかかった場合や、同じ健康保険に入っている同じ世帯の複数の人が病気やケガをした場合には、それらの医療費を合算することもできます(ただし、合算できるのは、ひと月にそれぞれの医療機関で2万1000円以上の医療費を支払った場合のみ)。

たとえば、自己負担限度額約9万円の世帯で、手術や入院のため、ひと月に夫が30万円、妻が20万円の医療費を別々の病院に支払った場合、自己負担限度額を超える約40万円分が、後で戻ってくるのです。

また、「一時的ではあっても、高額な医療費を払うのは難しい」という場合は、市区町村の役所の窓口で「限度額適用認定証」の交付を申請し、医療機関等の窓口に提示すれば、自己負担限度額以上の支払いが免除されます。

医療保険の保険料分を貯蓄に回して、自己負担上限額相当分を用意し、高額療養費制度をうまく使えば、医療費について、あまり心配する必要はないでしょう。

ただ、入院中の食事代や日用品代、差額ベッド代、あるいは先進医療や人間ドッグといった保険がきかない医療費は加算の対象とはなりませんし、同じ治療でも月をまたいでしまい、ひと月の医療費が自己負担限度額に達しなかった場合も対象外となります。

医療保険は、決してコストパフォーマンスの高いものではありませんが、最近では、保険料月額2000円以下で、先進医療特約のついた、入院給付金日額5000円程度の医療保険がいくつも出ています。

「長期入院や医療費負担が少しでもあるときつい」という人や、「いざというときに、医療費の自己負担分を支払えるだけの貯蓄ができる自信がない」という人は、あくまでも「お守り感覚」で、そのあたりの商品を検討してみるとよいかもしれません。

なお、高額療養費について詳しく知りたい方、高額療養費の請求をしたい方は加入している健康保険(勤め先の健康保険組合、全国健康保険協会、市区町村の役所の国民健康保険窓口など)に問い合わせてみてください。

POINT   
高額療養費制度をうまく使えば、医療保険は必要ない。
もし入るなら、できるだけ負担が少ないものを選ぶ。


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