タニタ(東京)は、新型コロナウイルス感染症対策として「新しい生活様式」が広まる中、「熱中症に関する意識・実態調査2020」を実施。この調査は昨年に続いて2回目となるもので、全国の15〜69歳の男女1,000人を対象に行った。

 今回の調査では、例年と違い熱中症を意識したきっかけとして、「新しい生活様式で話題になっていた」ことを挙げた人が約4人に1人となったことが特徴的だった。反面、熱中症を意識するシーンについて聞いたところ、前年の調査と比較して「特になし」と答えた割合がわずかに増加。熱中症を意識する機会が減少し、熱中症への関心が低下している恐れがあることが分かった。こうした結果には、新型コロナウイルス感染症の予防で外出が減ったことが影響しているようだ。

 具体的に、「どのようなときに熱中症を意識するか」を聞いたところ、「屋外(公園、遊園地、プール、海など)で遊んでいるとき」が前年比−10.7ポイント、「屋外でスポーツ・運動をしているとき」が同−8.3ポイント、「屋外のイベント(フェスなど)に参加しているとき」が同−7.1ポイントという結果になった。これまで主流だった屋外での活動中に熱中症を意識する機会は依然として上位に並ぶが、その割合は減少している。

 次に、熱中症対策を行っているか尋ねると、「行っている」と答えた割合は69.5%で、前年比−3.9ポイントの微減となった。さらに「熱中症対策を行っている人(695人)に対して、どのような対策を行っているかを聞いたところ、「帽子を着用」が同−8.6ポイントになるなど、屋外での活動や運動時を意識した熱中症対策を挙げた人の割合に減少がみられた。多くの人は今年も熱中症対策を行うものの、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う全国的な外出自粛の影響で、その関心のレベルや対策に変化がしているようだ。

 また、「新しい生活様式」の導入でマスクの着用や自宅で過ごす時間が増える中、真夏のマスクの着用や自宅での熱中症対策についても質問。猛暑日でも約6割、外で運動する際でも4割強の人がマスクを着用すると回答した。「新しい生活様式」では「適宜マスクを外すこと」が熱中症予防のポイントとされているが、これを認識しているかについて聞いたところ、約半数は知らないという実態が明らかになった。

 自宅での熱中症対策に関しては「室内温度を28度以下にしようと思う」、「エアコンをつけていてもこまめに換気しようと思う」は約7割だが、在宅勤務をする人の半数は「在宅勤務中、電気代の節約のためエアコンの利用を極力控えたい」と回答。新型コロナウイルス感染症予防と熱中症対策の両立に頭を悩ませる人が多くなりそうな様子だ。熱中症は「対策によって100%防げる疾病」と言われる。一人ひとりが正しい知識を身に付けるとともに、身の回りの環境の熱中症リスクを判断し、予防することが求められそうだ。