学生気分が抜けない新人には疲れる。イチイチ注意をするもの面倒だし。でも、このままでは彼らのためにもならない。何かいい手があればいいのだが……。

※本稿は、伊庭正康『できるリーダーは、「これ」しかやらない』(PHP研究所)の一部を再編集したものです。


あなたの会社の若手は大丈夫?

手のかかる新人が、上司や先輩にとってのストレスとなっていませんか。

 例えば、ミスをした理由を尋ねると、「まだ、教わっていなかったんで…」と平気で答えたり、できなかった理由を確認すると、「教わったようにやってはいるのですが…」と答える。

「導入研修どうだった?」と尋ねると、「わかっている内容もあったので効率が悪いなと思いました」と上から目線で評価する。「もっと、謙虚にやれよ!」と言いたくなる瞬間です。

「けじめをつけろよ!」と言っても通用しないでしょう。社会人のマインドセットがインストールされずにデビューしている人もいるからどうしようもないことです。

 でも、このような新人は一事が万事で、他部署や取引先にも不満を感じさせてしまっていると思って間違いありません。そうなると、上司としての育成不足が問われても仕方がないでしょう。


「それくらい言わなくてもわかるだろう」は禁物

 私のオススメの方法を紹介します。相手を自分と一緒だとは思わないことです。育ってきた文化が異なると考え、ルールを教えてあげてみてください。それだけで新人の態度はずいぶんと変わります。

 ちょっと、説明が必要ですね。例えば、海外で育った人に仕事を教えるのと一緒だと考えてみるのです。

 海外に行くと常識の違いに驚くことがありませんか。先日も私はこんな光景を見ました。香港のフェリーの中で、隣の男性はスマホから大ボリュームで広東語の何かを流していましたし、後ろの婦人は大声でケンカのような会話をしていました。でも香港ではこれが普通の光景なのです。彼らに問題があるわけではなく、日本と香港で常識に違いがあるだけのこと。

 もし、彼らと日本で仕事をするなら、ルールから丁寧に教えなくてはならないでしょう。これを新人に当てはめてみるのです。

「職場では、元気に挨拶をしてほしい」「会議の際は、5分前には入室し、備品に不足はないか確認しておいてほしい」と。

 それくらい言わなくてもわかるだろう、と思った時点で歯車が狂い始めます。