ヒラリーさんって、どんな人?

ヒラリーさんって、どんな人?

岸本裕紀子(エッセイスト)『ヒラリー 政治信条から知られざる素顔まで』より

大統領にいちばん近い女・ヒラリーの素顔

ヒラリーはマスコミ的に面白い

アメリカ大統領選の時期には、報道も過熱するが、同時にお笑い番組などで候補者を取り上げて茶化したりすることも多くなる。
これが本当におかしい。
前回2008年の選挙だと、ヒラリーはドタバタ頑張る、あれもこれも仕切りまくる、などの寸劇に、共和党のマケイン候補は何でも速攻行動でずれる、そのマケインが指名した女性副大統領候補ペイリンは堂々とトンチンカンな答えをし、クリントン元大統領は女性を口説きまくり、元ブッシュ大統領は、プレッツェル(スナックの一種)をのどに詰まらせたり(実際そういうことがあった)、重要事項を説明されてもハテナ? の表情、等々、こんなことをして問題にならないの、というほどある意味、真実に迫っている。
だが、オバマ大統領は、このような茶化し方ができなかった。スター性や大物っぽさはたっぷりあるのに、大衆受けする面白さはなく、それよりは、憧れる対象という感じだ。
逆に、2015年秋現在、共和党支持率でトップを走っているドナルド・トランプ候補などは、大衆受けオンリーという感じで、寸劇より実際の言動の方が上を行く面白さだ。
ヒラリーは、いつもマスコミにいじられる。
2008年の大統領選でのオバマ対ヒラリーのデッドヒートを扱った人気お笑い番組『サタデーナイトライブ』の寸劇では、オバマとヒラリーに扮したコメディアンと女性司会者が登場する。司会者はまず、ヒラリーに難しい質問をして、答えに詰まると鼻で笑う。続いて、オバマには簡単などうでもいいようなことを優しく質問し、その答えにうっとり聞き惚れるという具合だ。
20数年前、クリントン夫妻がアメリカ大統領選で国民の前に登場して以来ずっと、ヒラリーは、いつもマスコミに格好の話題を提供してきた。
「私は家でクッキーを焼いたりしていてもよかったけれど、職業を全うすると決めたんです」というキャンペーン時の大失言は、家庭の外で働いたことのない女性たちの触ってほしくないところを刺激した形になり、専業主婦蔑視と受け取られて、全米を駆け巡った。
さすがにこれはまずいと考えたヒラリーは、得意でもないクッキーレシピの公開などを繰り返したため、一部マスコミからは「ヒラリーらしく振舞わせてやれよ」との意見がでるくらいだった。火消しさえもドタバタである。
また、ジェニファー・フラワーズ、ポーラ・ジョーンズ、モニカ・ルインスキーなど、夫ビルの女性問題では、タブロイド紙のトップページには当の女性より、「涙にくれるヒラリー」「怒り狂うヒラリー」「落ち込むヒラリー」とアップの写真がのり、人々に格好の話題を提供してきた。
「なんで別れないのかしら? 私なら耐えられないわ」「そんな、ヒラリーにとってはすべて計算ずくよ」「あの二人は仮面夫婦に間違いないわよ」「ヒラリーが強すぎるのさ、彼の気持ちもわかるね」とまあ、それくらいまではいいものの、「ヒラリーには性的魅力がないんだよ」などと、いわれなくてもいいようなことまで言われてきたのである。
2015年、問題となっているヒラリーのEメールが8月から順次公開されてきた。その中には、個人のテレビ番組の好みなどや笑えるメールも含まれているという。『ニューズウイーク』誌では、「メールで楽しむヒラリー劇場」(2015・9・15)などという記事をのせたくらいだ。
メールをきちんと分けてさえいれば、こんなことはなかったのに、本当にヒラリーは意図せずしてお騒がせ体質が身についているのだろう。


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