新型コロナの影響で、楽しみにしていた新ドラマの放送も延期となり、悶々とする日々――そんなあなたの心を満たすため、放送作家の山田美保子さんが「昔といまを見比べる」をテーマに過去の名作ドラマをセレクト。

 今回はいわゆる世のパパが早く帰る現象が起きた『アイムホーム』を紹介する。リアルタイムで見てないかたはもちろん、見ていたかたも再見必至です

【『アイムホーム』】
・テレビ朝日 2015年4月〜
・出演:木村拓哉・上戸彩・及川光博・西田敏行 ほか
・脚本:林宏司
・あらすじ:証券会社に勤務する家路久(木村拓哉)は、工場の爆発に巻き込まれて事故前5年間の記憶をなくしてしまう。残っていたのは、10本の鍵の束だけ。なぜか再婚した妻・恵(上戸彩)や息子の顔が仮面にしか見えないが、前妻・香(水野美紀)の顔はハッキリと見える。困惑した久は、鍵の束を頼りに空白の5年間を探り始める。以下、山田さんの解説だ。

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 テレビ朝日で木村拓哉クン(47才)が主演する前、『アイムホーム〜遥かなる家路〜』(2004 年)というタイトルで時任三郎サン(62才)主演の全20話を放送したのはNHKでした。

 それから11年が経ち、木村クンがテレビ朝日の連続ドラマで初主演し、上戸彩サン(34才)と初共演したことは、おおいに話題になりました。同時に、これまでフジテレビやTBSでドラマ史に残る超高視聴率ドラマに主演し続けてきた木村クンが、この作品に主演するというのは、すごい挑戦だと感じた記憶があります。

 でも、テレビ朝日のドラマ班と木村クンは、すぐに打ち解け、とてもいい関係だったことは、『女性セブン』や『ドデスカ!』(メ〜テレ)でインタビューさせていただいた機会に間近で感じることができました。

 このドラマで「パパ」の男性ファンが増えたことは間違いなく、そのパパたちが木村クンのドラマを見るために早めに帰宅する「アイムホーム現象」も勃発。

 メ〜テレの佐藤裕二アナ(47才)と共にその話をお伝えしたときの木村クンの本当にうれしそうな顔はいまもハッキリ覚えています。

 この作品は「俳優・木村拓哉」「座長・木村拓哉」のキャリアや貫禄、さらには、大人になった木村クンだからこその、いい意味での“こなれ方”のなせるワザだったなと。

 これから『BG〜身辺警護人〜』の第2弾が同局でスタートしますが、すでに当たり前に見られる「パパ役」も、最初は『アイムホーム』だった。もしかしたら、フジテレビやTBSのドラマ班の皆さんには提案できなかった企画であり、役どころだったのかもしれず‥‥。

 その意味でも、テレビ朝日とのタッグというのは、木村クンの役者としての幅をさらに広げるきっかけになったのかもしれないと思っています。

◆構成/山田美保子
『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ系)などを手がける放送作家。コメンテーターとして『ドデスカ!』(メ〜テレ)、『アップ!』(同)、『バイキング』(フジテレビ系)、『サンデージャポン』(TBS系)に出演中。CM各賞の審査員も務める。

※女性セブン2020年5月7・14日号