今、何かと注目を集めている戦隊ヒーロー作品が『魔進戦隊キラメイジャー』(テレビ朝日系)だ。主人公のレッドを演じる小宮璃央(17才)が新型コロナウイルスに感染し、4月9日に退院したこともニュースになった。緊急事態宣言の影響で撮影はストップしたままというが、今のところ放送は継続されている。そこで、大人にもファンの多いこの作品の見どころについて、コラムニストのペリー荻野さんが解説する。

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 以前からスーパー戦隊シリーズは、登場人物やアイテム、マシンなどの名前を覚えるだけでも、日曜朝からかなり頭を使うと思っていたが、『魔進戦隊キラメイジャー』は、さらに気になる言葉がいっぱいで油断ならない。

“スーパー戦隊史上、もっともキラキラ輝くヒーロー”といわれるキラメイジャーは、5つの宝石と共鳴した五人の戦士が世界を闇でそめようとする“ヨドン軍”から地球を守るというストーリー。よってあちこちに輝きや煌めき関連の言葉が散りばめられているのだ。もともと5つの宝石を地球に持ち込んだのが宝石の国クリスタリアの王女マブシーナ姫で、キラメイジャーをまとめる地球防衛組織はCARAT(カラット)。ちょっと気弱な高校生のキラメイレッドの名前が「熱田充瑠(じゅうる)」と文字通りのキラキラネームといった具合。演じる小宮璃央にも「瑠璃」の璃の字が輝いている。

 これだけでも脳内がチカチカしそうだが、まだまだ別の言葉遊びもある。驚いたのは、第二話でキラメイジャーが忙しくて敵との戦いに参加できないという話のとき。もともと私がこの番組に注目したのは、キラメイブルー押切時雨(しぐる・水石亜飛夢)が戦隊ヒーローとして活動しながら、時代劇の主役も務めており、『輝きのトビラ』という『情熱大陸』みたいなドキュメンタリー番組で追っかけられるほどの人気者だから。

 時代劇好きとしては応援せねばと思ったのがきっかけだったが、他のメンバーもキメライイエロー射水為朝(木原瑠生、彼にも瑠璃の璃が!)はeスポーツのトッププレイヤー、キラメイピンクの大治小夜(工藤美桜)は美人すぎるスーパードクター、キラメイグリーン速見瀬奈(新條由芽)は100メートル走の日本記録を持つ女子陸上界のスターとそれぞれの現場で輝き、忙しい。

 二話では瀬奈が大事な大会に出場している最中で身動きがとれないという事態が発生。そこで充瑠は叫ぶのだ。「ひらめキーング!!」。どうするのかと思ったら、マブシーナ姫の目から零れ落ちた青いダイヤで人型を作り、触れた人間そっくりのレプリカにするのである。いざとなれば、それを代役にすればいいというのが、充瑠のひらめき。それを観たCARATの代表・博多南(古坂大魔王)は早速例の動きで「だいやくとダイヤで『代役ン』」と命名してしまった。

 なお、「代役ン」の助けもあって、無事、強敵ラグビー邪面を倒したキラメイジャーだったが、勝利の喜びもそこそこに「ごめん、今度は私が」というキラメイピンクと「俺も撮影が」というキラメイブルーは職場へダッシュ。その後、残った三人は合体してさらなる戦いを繰り広げた。兼業ヒーローは大変なのだ。

『魔進戦隊』の魔進もマシンだし、彼らのキャッチフレーズ「キラッと参上!カラッと解決!」もカラットか…と後から気づく始末で、こうして書いていても、もっと大事な「言葉」を見落としているような気がしてくる。とはいえ、在宅時間が長い今日この頃、キラキラ戦士に刺激をもらうのは悪くないです。