少し歩けばすぐそこに幹線道路が走り、カフェやギャラリー、ヘアサロンとセレクトショップが集まる、眩しい都心のど真ん中。だが、その一角は歴史のある高級住宅地らしく落ち着いた雰囲気で、入り組んだ細い路地に、新旧さまざまな年代の一戸建てが建ち並ぶ。

 一際目を引くのが、梅雨の晴れ間の強い日差しをすべて吸い込むような、漆黒にベタッと塗られた広い壁。その地上3階建ての堂々たる豪邸は、バナナマン設楽統(47才)のマイホームである。近隣住民の話だ。

「つい最近、設楽邸の地盤を支える、コンクリートブロックで造られた『擁壁』を取り壊さなければならなくなったそうです。せっかくのこだわりのデザイナーズハウスなのに、その建築の経緯を巡って、長らくご近所とトラブルを抱えていたみたいです」

 振り返れば、設楽の豪邸が落成したのは2017年12月のこと。

「高級時計のコレクションやお笑いライブのグッズの完成度の高さで知られる“オシャレ人間”の設楽さんだけに、マイホームには徹底的にこだわりました。スペインにも事務所を持つ有名建築家がデザインし、室内にはエレベーターや広い吹き抜けがある凝ったつくりで、細部にこだわりすぎて計画よりも竣工が遅れたほどだったそうです。かかった費用も“超一流”で、40坪の土地だけで3億円、上物を合わせると4億円近くという大豪邸です」(芸能関係者)

 自宅建築中の2017年11月、設楽は自身のラジオ番組でこう語っている。

「値段はさておきさ、大量な金額なわけじゃん。35年ローンでさ。そうすると80才近くまでで、おれ大丈夫かなと思うじゃん。サラリーマンで、“毎月安定していくらもらう”とかじゃないしさ」

 社会人生活を経て、1993年から芸人活動をスタートさせた設楽。その下積み生活は決して短かくなく、彼にとってマイホームは悲願だった。

「当時は風呂なし、共同トイレのプレハブのようなアパートに住んでいた設楽さんが、情報番組『ノンストップ!』(フジテレビ系)の司会者になってようやく建てた家です。19才のときに交際を始めた夫人は、設楽さんをこれまで支えてきたので『妻のためにも』という思いがあったでしょう。相方の日村勇紀さん(48才)も『ガチで感慨深いよ、家を建てたのって』と感極まっていました」(前出・芸能関係者)

 だがまさに豪邸の建築中に、トラブルが発生していた。

 設楽邸の隣に、3階建てのビルが建つ。黒一色の設楽邸とは対照的に真っ白の外壁が目を引く新築の建物で、カフェや美容院などのテナントが入居している。

 そのビルと設楽邸の間には、高さ80cm、幅10cm、奥行き20mほど、コンクリートブロックが設置されている。

「そのブロックの『擁壁』がトラブルのもとなんです」と語るのは、設楽邸に隣接するビルの関係者だ。

「そこはもともと一区画の宅地で、分筆した土地を設楽さんとビルのオーナーが購入して、それぞれの建物を建てたんです。2017年の初め、先に建物を建て始めたのは設楽さんでした。その際、土地の売り主が境界標(土地を区別する目印)をもとに『境界線がわかりやすいように、ブロックを積んでおきます』とビルのオーナーに伝え、ビル側の土地の内側に目印のブロックを2段ほど積んだそうです。“ここからこっちはビルの土地なので、工事でも入らないでください”という意味で置かれ、境界標と照らし合わせても、明らかにビル側の土地にありました」

 だが、その目印のブロックが置かれた領域が、なぜか設楽の自宅の一部になっていたのだ。

「工事が進むとそのブロックは取りのぞかれ、その場所には設楽邸の基礎を支える『擁壁』が造られていました。慌てたビルのオーナー側が設楽さんの建築業者に『こちらは私たちの土地です。擁壁を崩してください』と何度要望しても一向に問題は進展しなかった。困り果てたオーナー側は設楽さんの所属事務所に連絡をしたそうです」(建設業界関係者)

 すると後日、設楽の事務所関係者からビルのオーナー側に連絡があったという。

「ようやく話が進むかと期待したそうですが、設楽さんの事務所関係者は、『設楽は何も知りません。今後、設楽と接触しないでください』と言うばかり。そのため話がますますこじれてしまったようです」(前出・ビルの関係者)

◆境界線があるのにはみ出るのはありえない

 結局、擁壁が撤去されないまま、2017年12月に設楽邸が完成。その後も弁護士を立てて話し合いを進めたが進展はなく、昨年9月に設楽邸の隣のビルが完成した。

「設楽邸がはみ出しているせいで、完成後に入居したテナントの看板が立てられないなどの実害があるそうです。一方で擁壁の撤去が決まれば、工事の間はお店の営業に影響します。ビルのオーナー側は“踏んだり蹴ったり”の状態といいます」(前出・近隣住民)

 設楽のようなご近所トラブルはよくあるものなのか。住宅ジャーナリストの櫻井幸雄さんが指摘する。

「通常、土地の境界線を明確に示す境界標がある場合、他人の敷地に建物がはみ出すケースはほぼあり得ません。境界標がある場合、建築業者はそこが敷地境界線だとわかったうえで工事するはずなんです。なぜ境界を越えて擁壁を建てたのかよくわかりません。このような場合は当事者同士で話し合い、円満に解決すべきです。お隣同士で遺恨が残ったら今後の生活にも支障が出ますし、双方が誠意を尽くして対応した方がいい」

 設楽邸のトラブルは、穏便な話し合いにはならなかった。

「ご近所にもかかわらず、当事者の設楽さんが一切話し合いに出てこなかったことに、ビルのオーナー側が相当に不信感を抱いて、こじれてしまったようです。トラブルについて本人が知らないというのはあり得ないわけで、土地をはみ出しているのは明らかに設楽さんサイドなので、一言でも謝罪の言葉があったら、また違ったのでしょう」(前出・建設業界関係者)

 解決への具体的な道のりはまだ見えていないという。

「オーナー側は訴訟まで検討していたそうですが、弁護士の話し合いで、6月中旬、擁壁を崩すことまでは合意したようです。でも、それがいつになるか決まっておらず、費用についてもどちらが払うかは明確ではないそうです」(前出・ビルの関係者)

 擁壁を崩すことによって、設楽邸が傾く可能性があるという。

「弁護士の話を聞いて、設楽さんは顔面蒼白だったのではないでしょうか。それこそ壁から何まで工事することになりますので…。設楽さんだって、自らはみ出して家を建てるように指示したわけではないでしょうから“そもそも工事を請け負った建築業者の責任だろう”という言い分もあるのでしょう」(前出・ビルの関係者)

 設楽の所属事務所にトラブルについて質問すると、「弁護士に任せているのでお話しできませんが、誠意を持って対応しております」という回答だった。

 大豪邸が傾かなければいいけれど…。

※女性セブン2020年7月16日号