デヴィ夫人 ブレイクの理由は「セレブなのに一生懸命」

デヴィ夫人 ブレイクの理由は「セレブなのに一生懸命」

 放送作家でコラムニストの山田美保子氏が独自の視点で最新芸能ニュースを深掘りする連載「芸能耳年増」。今回は、ここにきてまたブレイク中のデヴィ夫人について考察。

 * * *
 デヴィ夫人のテレビ出演が激増している。3月のこの1週間だけみても、

11日『路線バスで寄り道の旅』(テレビ朝日系・18日オンエア分の押し番組)
14日『1周回って知らない話』(日本テレビ系)
15日『所さん!大変ですよ』(NHK)
16日『超問クイズ!真実か?ウソか?』(日本テレビ系)
17日『胸いっぱいサミット!』(関西テレビ)
同 『土曜 ブレイク THEオークションの怪人』(TBS系)
18日『路線バスで寄り道の旅』

 …と出まくりだ。

 3月中旬から下旬にかけてのこの時期、テレビは期首特番シーズン。スペシャル番組が数多く編成されるうえ、レギュラー番組も年度末に向けて高視聴率を獲得しておきたい時期と重なる。

 番組スタッフは、“数字をもっているタレント”“スペシャルなキャスティング”を考える。そうした企画会議において、「デヴィ夫人」の名前が頻繁に上がっていたということになる。

 ちなみに、上記の番組の多くにはサブタイトルが付いており、たとえば『路線バス〜』は、「徳さんがデヴィ夫人を上野・浅草・新小岩で接待いたしますSP」。以前、デヴィ夫人を怒らせたことがあるというレギュラーの徳光和夫とおなじみの路線バスにデヴィ夫人と下町を掛け合わせた化学反応は、ハッピーな結果をもたらすこと間違いなしだろう。

 また『1周回って〜』には「デヴィ夫人の超イケメン孫登場&結婚を誓った恋人と涙の別れ」とあった。こちらは、波乱の半生を知らないイマドキの視聴者に、生い立ちからインドネシア共和国のスカルノ元大統領の第三夫人になるまでをVTRや秘蔵写真と共に解説。タイトル通り、“1周回って知らない”デヴィ夫人がなぜ「夫人」と呼ばれているかが多くの視聴者に伝わった。さらに、ロンドンに住む一人娘カリナさんや孫のキラン君の元にカメラを出すという夫人に相応しい豪華企画だった。

 関テレの『胸いっぱい〜』は、辛口パネラーの一人として、デヴィ夫人の歯に衣着せぬ発言が存分に聞けるディベート番組だし、TBSの特番『〜オークションの怪人』は“セレブ”としてのデヴィ夫人の目線が見られる。ひじょうにバランスがとれた番組選びと言えよう。

 近年、バラエティー番組のスタッフ間で「デヴィ夫人がおもしろい」と話題にされるようになったきっかけは、08年〜14年にかけて18回放送されたフジテレビ系の特番『さんま&くりぃむの芸能界(秘)個人情報グランプリ』の存在が大きい。

 それまで、デヴィ夫人のテレビ出演というと、『エクスプレス』(TBS系)の曜日コメンテーターを始めとした“ズバリの物言い”がメインだったのが、『〜個人情報グランプリ』では、ヒナ壇の一人としてバラエティータレントや芸人たちと絡んだり、身体を張ったりする企画がメインだった。

 なかでも「ちょっと意外な特技部門」で、デヴィ夫人はポールダンスを始め、文字通り“意外な特技”を披露し、共演者をアッと言わせた。

 当時のスタッフから聞いた話では「夫人はチャレンジャーで、こちらの意図以上のことを毎回やってくださる」とのこと。終盤では体力測定のような企画もあったのだが、明らかに負けず嫌いなデヴィ夫人がトップを目指して何度も挑戦したり、番組を盛り上げるために小道具だか衣装だかを「家まで取りに帰られたこともあった」と聞いた。

 チャレンジ精神旺盛で、常にトップを目指して一生懸命なデヴィ夫人が、別のタレントを優勝者に選んだ小島瑠璃子に対し激怒したこともあった。

「新しいことに挑戦するのは怖くないわ。怖いのは挑戦する気持ちを失うことよ」とはデヴィ夫人本人の言葉。その信念が、現在すべての出演に活かされているように思う。

 そしてデヴィ夫人をさらなる“視聴率タレント”に押し上げたのは『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ系)だ。

 好感度が劇的にアップし、バラエティー番組でのスタンスやニーズも激変した出川哲朗と共に過酷な海外ロケに出ては、何か必ず「新しいことに挑戦」してくるデヴィ夫人。

 宿泊施設や移動時間、早朝もあれば深夜もあるロケスケジュール含め、ある意味失礼すぎる内容に「ありえないわ」などと言いつつ、実はデヴィ夫人が番組に対してもっとも怒っているのは「私が素晴らしいと思うところは全部カットされる」というもの。件の『1周回って〜』でもスタッフが昨今のデヴィ夫人のバラエティー番組での映像を孫のキラン君に見せた際、「なんで、これ?」「もっと(活躍した、面白い映像が)あったでしょう?」と御立腹だった。。

 なんでもやってくれるのに、見る者に、いわゆるイタさや安売り感を抱かせない。ロケ先で髪やメイクが乱れても、そこに「NG」とは言わないデヴィ夫人。共演者が気を付けなければならないのは唯一、「デヴィ夫人」「夫人」という呼び方を徹底することぐらいだろうか。

 ロケ先や本番中にスタッフが用意する食べ物についても、うるさいことを一切言わないデヴィ夫人。『エクスプレス』のコメンテーター時代、早朝番組ということでメイク室に用意されていた社食のスタッフさん作のサンドイッチを「もっとも召し上がっていたのはデヴィ夫人だった」と聞いたことがある。食べられるときに食べておく…という多忙な人ならではの考え方なのか、それとも「残してはもったいない」という“世代”ならではのことなのか。番組デスクやメイクさんら女性スタッフの多くがフツーのサンドイッチを「よく食べる」デヴィ夫人に感動しきりだった。

 反面、毎晩宴席などでシャンパンを1本空けるというデヴィ夫人の健康面を心配する医師の声もあるが、やや深刻なのは血管の硬化のみで、骨密度も筋肉量も20〜30才は若く、80才を目前にして「歯が28本、全部あるのはすごいこと」と『1周回って〜』で検診した歯科医師が仰天していた。

 実は筆者も出演する21日(水)オンエア予定の『ビビット』(TBS系)「芸能座談会2018春」にも参加しているデヴィ夫人。驚いたのは全ての芸能情報の詳細を事細かに知っていることだった。曰く「新聞記事はすべて読んでいるので」と。

 思えば「いつも一生懸命」「番組のことを考えてくれている」「偉ぶらない」などといった、お呼びがかかりやすいタレントの長所とデヴィ夫人のそれとは酷似している。が、頭にはすべて「セレブなのに」が付く。若者を中心に好感度も急上昇。4月初旬に向けてデヴィ夫人をテレビで見る機会はさらに増えるに違いない。


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