「巨人には150km投げられる中継ぎが欲しい」前田幸長氏が分析

「巨人には150km投げられる中継ぎが欲しい」前田幸長氏が分析

 5年ぶりのリーグ優勝を果たすも日本シリーズではソフトバンクを相手に無残な4連敗に終わった原巨人。どう再建すべきなのか。多くのOBが最重要課題と指摘したのが投手陣だ。

 中日のエースとして“フォークボールの神様”の異名をとり、引退後は巨人の投手コーチも務めた杉下茂氏(94)が語る。

「先発要員として頭に浮かぶのは、山口(俊、32)と菅野(智之、30)だけ。中継ぎ、抑えもコントロールが定まらない。彼らに総じて当てはまるのは、投げた後に腕や足の位置がバラバラで、フォームが安定しないこと。まずは正しいフォームの習得から始めなければいけない」

 1971年に新人王を獲得し、引退後に二軍投手コーチを務めた関本四十四氏(70)はこう語る。

「スピードボールを投げられる先発型の畠(世周、25)や鍬原(拓也、23)がケガで低迷しています。どちらも先発ローテに育てなければいけない人材です。シーズン終盤からマウンドに上がった高卒ルーキーの戸郷(翔征、19)が日本シリーズでは打ち込まれたが、シーズンを通した経験を積んでいない彼には過酷な登板だった。自前の若手投手の育成が急務です」

「7、8、9回に150kmを投げられる投手が欲しい」と語るのは、セットアッパーとして活躍した前田幸長氏(49)だ。

「(阿部)慎之助に聞くと、“ソフトバンクの中継ぎ、抑えは、みんな150kmを超えているのが大きい”と話していました。試合後半の失点を減らし、先発の負担を軽減するために、澤村(拓一、31)の他にも速球派の投手を育てたい。

 球速アップは難しいが、僕も入団時の140km前後から鍛えられ、140km後半まで出せるようになった。時間をかけて原石を磨く育成方針が必要です」

“エースのジョー”としてV9時代を支え、引退後に19年間スカウトを務めた城之内邦雄氏(79)は、走り込みの重要性を説く。

「今の巨人の選手は全力疾走していない。我々の時代にはキャンプはもちろん、シーズン中も走っていた。川上(哲治)さんの時代は全力疾走しないと罰金を取られたんです。投手陣は走り込みながら疲れをとり、下半身で投げることを覚える。それが故障の予防にもつながる。ソフトバンクの工藤(公康)監督はかなり走らせたと聞いたが、原巨人にはそうした地道な鍛練が欠けているように思いますね」

※週刊ポスト2019年11月22日号


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