新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐための緊急事態宣言では、ゴルフ場やゴルフ練習場(屋外施設)は休業要請の対象外。ゴールデンウィーク中のゴルフ練習場に大挙してゴルファーが押し寄せた光景は、「パチンコ屋の行列」とともに批判の的になった。ゴルフ場ではどのようなことが起きているのか。

「メンバーに高齢者が多いゴルフ場を中心に、全国で100コース超が緊急事態宣言中の休業を決めたが、休業補償も得られないことから営業継続しているところが少なくありません」(ゴルフ誌記者)

 オープンしているゴルフ場は「レストランや浴場の使用禁止」「18ホールスループレー」「キャディバッグは自身でカートに積む」などの対策を取ってはいるものの、やはり最大の批判は「子供たちも含めて世の中が自粛しているのに、そこまでしてゴルフ?」という点にあるようだ。特にタレント・石田純一の“ゴルフ場感染問題”が明らかになってからは、「不要不急の行動」の象徴となり、キャンセルが相次いだ。

 GWにラウンドしたゴルファーたち、そしてゴルフ場に聞いてみた。まずは中部地方のあるゴルフ場を3人で回ったという70代男性の話。

「受付では体温測定を受け、カートに乗る時は3人とも黙って前を向いて座り、ティーグラウンドでも会話はなし。レストランでは別々のテーブルに1人ずつ座りました。午後からは1ホールごとにカートの運転手を決め、他の2人は歩く。この日に交わした会話は“おはよう”と“じゃ、また”だけ。運動にはなりましたが、楽しかったかどうかと聞かれると微妙ですね」

「キャディ同伴の4人プレー」が原則の関東にある名門ゴルフ場ではこんな景色が。

「ゴルフ場の指導で、キャディさんは“クラブの手渡し禁止”“危険時以外の声かけ禁止”になっていた。残りの飛距離やパットラインも教えてくれないので、彼女は単にカートの運転手として付いて回っているだけでした。誰一人文句は言いませんでしたけど……」(60代のメンバー)

 ちなみにこのゴルフ場では「バンカーのレーキも使用禁止」だったという。

 関西の瀬戸内海を望むゴルフ場では緊急事態宣言を受け臨時休業していたが、手引きカートによる「1人ラウンド」での営業を再開した。1日50組……ではなく「1日50人」限定。公式サイトでは「他のプレイヤーとは接触のないウォーキング感覚での1人プレー」となっているが、会心のドライバーショットに心の中で“ナイスショット!”と叫び、グリーンでは“ナイスパット”と自分を褒めながら孤独な18ホールを過ごす。広大なゴルフ場を独占できる爽快感は得られるかもしれないが、ゴルフを心から楽しめる日はまだまだ遠そうだ。