日本シリーズが終われば、いよいよストーブリーグが本格化する。日本シリーズでは初戦で敗戦投手になり、口惜しい結果に終わった巨人のエース・菅野智之のポスティングでのメジャー行きが注目されるが、ウルトラCと見られていた話が現実味をもって語られる背景には、ヤンキースとの契約を満了し、フリーエージェント(FA)となった田中将大・投手の日本球界復帰説があるという。

「菅野のメジャー行きにOKを出したのは、今も球団経営に絶大な発言力を持つ渡邉恒雄・元オーナー(読売新聞主筆)だと言われています。ただし、渡邉さんは菅野を放出するならば、かわりに田中を獲得できないか、とフロントに条件を出したと言われています。今オフのFAの目玉と見られていた中日の大野雄大・投手は早々と残留が決まってしまい、菅野の穴を埋めるようなエース級の補強は選択肢が限られているから、田中の名前が出たのでしょう」(読売新聞関係者)

 とはいえ、田中がヤンキースと結んでいた契約は7年164億円という日本球界ではあり得ない金額だった。今回は大幅にダウンすると見られるものの、3年40億〜50億円くらいが相場とも言われ、巨人といえども簡単に出せる金額ではない。

「ヤンキースと同じくニューヨークを本拠地にするメッツや、レッドソックス、ブレーブス、ブルージェイズ、フィリーズなど、10球団以上が田中に興味を示している。菅野は巨人の最高年俸選手だが、それでも6億5000万円。いくら巨人でも、その倍の金額を田中に払うのは難しいのではないか」(スポーツジャーナリスト)

 やはり「マー君凱旋」は遠い道のりなのか。「いや、可能性がなくはない」と語るのはスポーツ紙デスク。

「日本球界復帰があるとすれば、古巣の楽天だろう。田中の両親は仙台に住んでいるし、かつては黒田博樹がメジャーから古巣の広島に戻って『男気』が流行語になったこともある。楽天に帰ってくれば、マー君フィーバーを起こすことは間違いない。楽天は資金も豊富だし、サッカーJ1『ヴィッセル神戸』では、イニエスタを3年33億円で獲得して、それに見合うブームを起こして営業的にもペイさせた実績がある。巨人ブランドには昔ほどの価値はないし、田中が戻ってくるなら楽天でしょう」

 楽天が獲得競争に参戦するなら、相場が高騰して日本球界も視野に入るかもしれない。その場合は巨人には勝ち目は全くないのだろうか。

「そうとも限りません。日本シリーズで明らかになったのは、ソフトバンクとの先発陣の層の違い。菅野の去就がどうなろうと、巨人として二桁勝利が計算できる田中は魅力です。巨人はDAZNとの放映権契約などで収入は安定している。生え抜きスターとの年俸格差の問題はありますが、田中の年俸を払えないということはない。田中の側に日本復帰の気持ちがあるなら、巨人と楽天の獲得競争になるのではないか」(別のスポーツ紙デスク)

 今季、開幕から13連勝の記録を打ち立てた菅野と、日本最終シーズンの2013年に24勝0敗の大記録を打ち立てた田中の二枚看板が揃うなら、巨人の来シーズンは安泰か。