学校で働く川内優輝、現在の仕事は創立100周年誌編集等

学校で働く川内優輝、現在の仕事は創立100周年誌編集等

 オーストラリアのゴールドコーストで、70回目のフルマラソンを走り2位となった市民ランナーの川内優輝(30歳・埼玉県庁)が、初めて注目されたのは2011年の東京マラソンのこと。そのレースで、自己ベストを約5分縮める走りで実業団選手を差し置いて日本人トップとなると、同年の世界陸上(テグ)代表の座を手にした。

 以降は“最強の市民ランナー”と称され、2013年に2大会連続で世界陸上(モスクワ)に出場すると、2014年にはアジア大会(インチョン)で銅メダルを獲得したほか、そのユニークなキャラクターとマラソン界に対するストレートな物言いもあって話題を呼んできた。

 川内がマラソンを始めたのは小学1年の時。近所のちびっこマラソンに出たのがキッカケだった。その後は中学に入るまで母親の美加さんから熱心な指導を受けた。美加さんは毎日1500メートル走で自己ベストの更新を求め、ダメならさらに罰走と「いまの時代なら、絶対に虐待と言われてしまう(笑い)」ほどの厳しい練習を課したが、川内はそれがいまも常に全力を出す自らの走りの原点になっているという。

 非エリート。川内は決して強豪とはいえない学習院大陸上部出身である。関東学連選抜のメンバーとして箱根駅伝に2度出場するも、卒業後は埼玉県庁に入庁。現在は県立久喜高校(定時制)に配属され、平日は12時45分から21時15分まで勤務している。

「職場では学校の会計や庶務業務のほか、来年は学校が開校100周年を迎えますので、それに関連した記念誌の執筆や編集作業なども行なっています」

 これまで実業団チームからの誘いがまったくなかったわけではない。ただ、何度かあった勧誘は、いずれもタイミングが悪かったと振り返る。

「よく市民ランナーにこだわっているとか言われますが、別にそういうわけでもないんです。学生時代の早い時期に実業団に誘われていたら行っていたと思いますし、私に声がかかったのは、すでに公務員試験に向け、かなり勉強を進めていた時期だったのです。

 卒業後も声をかけていただいたことはありましたが、2011年には1人でやっていても2時間8分台が出ていますし、そうなったら今更ってなりますよね」

●かわうち・ゆうき/1987年3月5日、東京都生まれ。埼玉県久喜市立鷲宮中、県立春日部東高を経て学習院大学へ。大学卒業後は2009年に埼玉県庁に入庁し、2014年4月より久喜高校(定時制)の事務職に。フルマラソン70戦で優勝25回。2013年3月のソウル国際マラソンで自己ベストの2時間8分14秒をマーク。五輪出場は2大会連続で逃したが、世界陸上は2011年と2013年に続き、ロンドン大会が2大会ぶり3度目の出場となる。175センチ、62キロ。

■取材・文/栗原正夫 ■撮影/岸本勉

※週刊ポスト2017年8月11日号

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