新型コロナに感染したシニアたちの“活動的”な行動に厳しい視線が集まっている。たとえば神奈川県の70代男性は発熱があったにもかかわらずジムに5回行き、後に陽性が判明。濃厚接触者は実に1406人だった。

 だからこそネットを中心にアクティブシニアのことを“アクティブジジイ”“アクティブババア”などと揶揄する向きもあるが、ファッションデザイナーのドン小西氏(69)は、最近、立食形式で開かれたある経営者のお別れパーティーに参加した時のことをこう語る。

「来客みんなマスク姿で、料理には誰も手を付けない異様な光景でした。そのくせ人と話す時はマスクをベタベタ触って口からずらして、握手もする。僕は手洗い消毒など気を付けていますが、マスクは正しく使わないと意味がないと思ってますよ」

 イベントのキャンセルが相次ぎ、通っていたジムも休館になるなか、小西氏はむしろアクティブな気持ちになったと言う。

「同世代であきらめ気味になっている人も多いけど、こういう時に気持ちまで滅入ってしまうと本当の年寄りになってしまう。それにいつ終息するかもわからないでしょう? 僕の人生なんだから、その時その時が大事なんです。自ら感染しには行かないけど、高齢者は覚悟して動かなきゃ。

 一時期“終活”で生活のダウンサイジングなんて考えていたけど、こんな時こそ収入も生活も向上させたいと感じたし、仕事のアイデアが浮かんでいる。購買欲も出てきて、今年中に新しい車を買おうと決めてショールームで物色しています。ハイブリッドカーではなくスーパーカーをね」

 アクティブシニアを自認する小西氏だが、そのタイプは二極化していると強調する。

「“こんな時こそ楽しくやりましょう”と親しくもないのにLINEのグループを作って、ダンス教室だ、旅行だと誘ってくる。そしてスマホで検索ができる人はシニア界でスーパースター扱いされるから、そういう人ほどコロナのデマを流していたんだよ。そっちのシニアはダサいし、若い人から反感買うのはわかる。僕はそうでなくて、若い人から憧れられるアクティブシニアでいたいね」

※週刊ポスト2020年4月3日号