相続税とは、故人から受け継ぐ財産にかかる税金のこと。2015年の税制改正によって、相続税の課税対象となった被相続人が急増している。今や10人に1人が相続税を払う時代と言われているのだ。

 そんな相続税だが、できるだけ支払いたくないという人がほとんどであるはず。どうにかして“相続税対策”をしたいところだが、その対策は生前から行なうことができる。

 大原則は、「評価を下げる+財産を減らす」ことだ。課税遺産総額をできるだけ減らすことにより、相続税を減額できる。

 中でも節税効果が大きいのが、不動産を用いた対策である。金融資産に比べて、不動産は評価額が低くなる。夢相続代表で相続実務士の曽根惠子氏が解説する。

「原則として土地は路線価、建物は固定資産税で評価します。その際、土地は時価の70〜80%、建物は時価の40〜50%の評価となるため、額面通りに評価する現金や預金に比べて、相続税を大幅に圧縮できます」

 例えば現金5000万円を妻と子供2人で相続する場合、基礎控除4800万円を引いた200万円が課税遺産総額で、相続税は20万円になる。

 しかし、5000万円を不動産にして相続すれば、土地と建物が60%で評価された場合、評価額は3000万円。課税遺産総額は基礎控除額を下回り、相続税はかからない。

「預金と不動産では相続税の額が大きく異なります。多額の現金を持つより不動産にしておいたほうが、節税効果が高くなります」(前出・曽根氏)

※週刊ポスト2020年10月2日号