飲酒規制に呑んべぇ反論「酒がなきゃ文化も体も壊す」

飲酒規制に呑んべぇ反論「酒がなきゃ文化も体も壊す」

 世界的な飲酒規制を受けて厚労省が規制強化に乗り出している。東京五輪を2020年に控えているだけに、公共の場での飲酒禁止や、飲み放題の禁止などだ。こうした流れを呑んべぇたちはどう受け止めるのか。彼らの主張を聞いてみた。

 トップバッターは、「昔は酎ハイを毎日2〜3本、今は糖質制限中なので焼酎とウイスキーを好きなだけ飲んでます」という経済アナリストの森永卓郎氏だ。

「(すでに規制が進んでいる)タバコの次はお酒もやって来るんじゃないかと思ってました。これは役人の中にタバコもお酒も嫌いなやつがいて、国民に規制を押し付けてるんじゃないですかね。

 会社の飲みニケーションも女の子を口説くのにもお酒は必要ですよ。首脳会談だって国と国のトップが酒を酌み交わしながら重要な外交交渉をする。お酒の規制はそういう文化を根っこからひっくり返す。民間のサラリーマンと違って官僚は仕事では飲みませんから、お酒の文化を理解していないんじゃないですか」

 呑んべぇたちの拍手が聞こえてきそうな勢いだ。WHO(国際保健機関)の酒悪玉論に医者の立場から物申すのが、がん専門医の帯津良一・帯津三敬病院名誉院長だ。81歳の現在まで「休肝日なしで毎日缶ビール3本、ウイスキーか焼酎をダブルロックで2〜3杯」の晩酌を数十年続けてきた。

「お酒は愛着を持って楽しんで飲めばいいんです。一日の終わり、労働に感謝してね。私はがんの専門ですから、患者さんが私の前だと酒の話ができるって喜んでます。例えば抗がん剤治療中の患者には『辛いことに耐えているから、たまには酒でも飲んでほっとしないとダメだ』って言うと、みんなわかってくれる」

 胃がんの手術をした患者にはこうアドバイスした。

「その患者さんは『1年お酒飲んでないんですけどそろそろいいでしょうか』と聞いてきたんです。隣で奥さんが心配そうにしてたけど、『飲んだ方がいいよ』って答えると、『週にどれぐらい』なんていうから、『毎日だ』って。立ち上がって最敬礼して帰っていきました」

 がん患者も酒をあきらめる必要がないと説く。

「何も考えずにお酒をやめろという医者もいるが、よほど肝臓が悪いとか腎臓が悪いとかじゃなければ特に問題はありません。肝臓にがんがあってもがん以外の細胞が正常に働いているなら、私は飲んでいいって言いますね」

 最後に登場するのは音楽バンド・ペーソスのボーカルで風俗ライター「なめだるま親方」としても知られる島本慶氏だ。

「ライブハウスで、知らない人にひと声かけて乾杯するとお互いのことを語り合うようになって、音楽の趣味が合えば楽しい。僕はそういう出会いから歌を作ってます。だから、規制とかで酒やそういう場がなくなっちゃうのは悲しいですね。

 でも、ま、多少規制があった方が酒がうまいよね。何が一番かって盗み酒が一番うまい。だから規制されたら、今度はこそこそっと隠れてね(笑い)」

※週刊ポスト2017年4月28日号

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