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「トリバゴ」のCMでブレークし、歌手、女優、タレントとして活躍の場を広げているナタリー・エモンズさん。2018年10月からは『じょんのび日本遺産』(TBS系)のメイントラベラーをつとめ、2019年には日本で初めてのソロコンサートも開催。現在は日米半々の多忙な日々を送っている。

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◆片岡鶴太郎さんのアドバイスで自信が

小さい頃から歌うことや踊ることが大好きだったナタリーさんを一番応援してくれたのはお父さん。CMやテレビ出演をとても喜び、家のなかにはナタリーさんの着物姿の写真をいっぱい飾っているという。

「お父さんがすごい喜んでいて、いろんな人に私の写真とかを見せて自慢しているみたいです。私がいない間も両親の友だちに、私のことをいっぱいしゃべっている。

最近は『手ピカジェル』のCMもあるんですけど、お父さんがそれをすごい好きで、たくさんの人たちに見せたりしていますね。面白い(笑)。

アメリカに戻ったら知らない人に『お父さんが色々見せてくれたよ』って言われたりしますから(笑)」

−お父様は歌も大好きで、ナタリーさんが小さい頃よくリクエストされていたそうですね−

「はい。カーペンターズの歌をよくリクエストされていました。お父さんは、私がパフォーマンスが好きだということを知っていたので、彼の友だちの前で『歌ってください』って猛プッシュしてくれて、それで人前で歌う最初の自信がつきました」

アメリカではシンガーソングライターとして活動し、日本では『のどじまんTHEワールド!』(日本テレビ系)に、2012年から2016年まで4度出演。2019年には日本で初めてのソロコンサートも開催した。

「私が作ったオリジナル曲や山口百恵さんの『さよならの向う側』、カーペンターズの曲とか、色々歌いましたけど、すごい楽しかったです」

−MCもご自分で?−

「はい。歌はそんなに緊張していなかったけど、MCは結構緊張しましたね。

一応、言いたいことを全部ノートに書いていて、それを使うつもりだったんですけど、ライブのときには、もうちょっと自由にしゃべった方が良いかなと思って、 書いたことではなくて自然にしゃべることにしたんです。

でも、間違いもあったし、ちょっと片言の日本語もあったので、『やっちゃったなあ』って思ったんですけど、片岡鶴太郎さんが見に来てくれていて、『ナタリーのちょっと間違っている日本語がチャームポイントですよ』って言ってくれて。

『全然大丈夫。ナタリーの魅力は十分伝わる』って言ってくれたので、それは昼のショーだったんですけど、鶴太郎さんのおかげでちょっと自信が持てて、夜のショーはもうちょっとまた自由にしゃべることができました」

−鶴太郎さん優しいですね−

「そうなんです。すごく優しい方で、本当に見に来てくれたのでビックリしました(笑)。それで、『もう友だちだよ』って言ってくれて、すごいうれしかったです。

今は曲を作るのをメインに集中してやっていますけど、いずれまたソロコンサートもやりたいなと思っています」

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◆日本語での失敗は「不倫」と「浮気」?

2018年10月から『じょんのび日本遺産』(TBS系)のメイントラベラーとして出演し、文化庁から認定されている全国の日本遺産を旅している。

−全国各地の日本遺産を訪れていますが、いかがですか?−

「本当にすてきです。大阪に住んでいたときに結構プライベートで観光しましたけど、USJの3年間が終わった後、本当にまた行きたいところがいっぱいあるんだなって思って、アメリカに帰る飛行機のなかで泣いちゃったんです。

だからこの番組は本当に夢みたい。プライベートで行けないところもいっぱいありますし、外国人が普段は参加できないイベントとか、すごい歴史が長い伝統芸能がいっぱいあるので、毎回ロケが楽しみでワクワクしています。

食べ物も最高においしいです(笑)。日本の料理はすごくおいしいので。つい食べ過ぎちゃうので危ないですよね(笑)。仕事という感じがしなくて、旅行している感じです。

−日本に来て「あー、やっちゃった」っていうことはありますか?−

「いっぱいありますし、最近もありました。英語もそうですけど、日本語にも似ている言葉で全然意味が違うものがいっぱいあるので。

『風鈴』と『不倫』がすごく似ているので、番組の撮影でゲストの人たちと一緒に歩きながら、私が間違えて『あそこの道に“フリン”がありましたね』って言ったら、ちょっと変な感じになっちゃいました。『あー、またやっちゃった』って思って(笑)。

あと、『上着』と『浮気』。ちょっと寒かったので、『“ウワキ”欲しいですよね』って言ってしまったこともあって、『どうしてこんなに似ている言葉なの?』って(笑)。そういうのはいっぱいありますよ」

−日本語は難しいですよね−

「そうですね。昔はそんなに日本語を知らなかったから、そういう間違いもあまりなかったんですけど、今はたくさん日本語を学んだから、結構似ている言葉が増えたので、これからも間違えることは多くなるかもしれないですね。それも楽しい、たまには(笑)」

−だいぶ漢字も読めるようになったそうですね−

「はい。漢字の勉強も始めたので、台本の漢字は、今頑張って勉強しています。

あと、日本のドラマを見て、日本語の字(字幕)を付けて、聞きながら読んだりしていますけど、何かすごく楽しい。脳みそがすごく動いて気持ちいい感じがします。

しかも、ローマ字と比べたら日本語の文字がきれいで、絵みたいですよね。書き方もすごいきれいだから、興味があります」

−このほど「日本遺産大使」にも選任されましたね−

「はい。決まったときには『本当に私でいいのかな?』って思ったんですけど…。

私は日本の生活が体験できて、ずっとアメリカ人にもうちょっと日本の素晴らしさ、良いところを知ってもらいたいと思ったから、架け橋になれたらなあって思っています。

『日本遺産大使』になったら、外国人の知らない日本をもっと伝えてあげられるんじゃないかと思うので楽しみ」

日本遺産とは、地域の歴史的な魅力や特色を通じて、日本の土地の文化・伝統を語るストーリーを文化庁が認定したもの。

そして、観光資源である日本遺産を、国内外に広く知ってもらうため、海外でも活躍している8名(武井咲さん、きゃりーぱみゅぱみゅさん、松井秀喜さん、マーティー・フリードマンさん、三國清三さん、村田吉弘さん、中村時蔵さん、ナタリー・エモンズさん)が「日本遺産大使」に任命されている。

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◆好きな日本の食べ物はもつ鍋と和菓子

−今は撮影で毎月必ず日本に来るという感じですか?−

「そうですね。たまに月に2回往復するということもあります。

結構ハードですけど、私は本当にずっと前からアドベンチャーが好きなので、忙しくて大変でも私の性格に合うから良いんですよね」

−時差ボケなどは大丈夫ですか?−

「時差ボケはありますけど、コーヒーがあるから大丈夫です。

すぐ次のスケジュールが入っちゃうので、あまり時間のことを考えない方が楽かな。朝6時か7時くらいに起きてコーヒーを飲んで、その日が始まるという感じで、あまり時差を意識しないほうが楽みたいです」

−日本の料理で好きな食べ物は?−

「もつ鍋大好きです。すごくおいしいですね。最初見たときには『これは何?』ってびっくりしたんですけど、食べたらすごくおいしい。

外国人が慣れてないそういう料理がいっぱいありますよね。外国人はそれが何なのかが分からないから『ダメかな』って思っちゃう人がいっぱいいると思うけど、そういうのも外国人に『これおいしいよ。絶対食べてみて』って伝えたいと思っていて。

私が番組でいろんな食べ物をいただくので、それを見て、外国人も『おいしそうに食べているな、食べてみようかな』って思ってくれたらうれしいですね」

−アメリカでご家族に日本料理を作ってあげたりされたことは?—

「ありますけど、そんなに上手じゃないので、たまにですけどね。何が1番良かったかな?親子丼は結構みんなが喜んでいました。日本のお菓子はまだあまりという感じですね。

私は和菓子が大好きなので、『絶対に美味(おい)しいよ』って言ったのに、『面白い』って(笑)。

慣れてないから多分その美味しさがまだわからないんだと思うんですけど、絶対もう一回食べて欲しいなぁと思ってます。『いずれわかるよ、その美味しさが』って(笑)」

−バラエティー番組で、「キャベツが好きでカバンのなかに丸々1個入っているときもある」とおっしゃっていましたが−

「本当のことです。キャベツはすごくヘルシーでおいしいし、軽くて胃もたれもしないから好きです。そのままでもおいしいですし、ポン酢とかドレッシングをつけてもいいですね」

−日本でこれからやってみたいことは?−

「いっぱいありますね。脚本はすごい興味があります。

これまでもすてきな思い出とか、面白い物語とか、色々と溜まっているので脚本を書き始めました。良い思い出やこれまでの体験を書いて、日本人と外国人の本当の物語みたいな感じで。

それに誤解ごともいっぱいあって、それも面白いので全部知ってほしいから、物語を作れたらいいなと思って。

あと、女優の仕事ももっとやりたいです。行ったことがないところにもいっぱい行きたい」

−歌って踊って曲も作って脚本執筆、そして女優も。幅広いですね−

「そうですね。ひとつのことを選べないから楽しい人生、私の性格だからかな。

もともと私はクリエイティブなことが好きで、アーティストなので、いろんな仕事や経験をして日本のことをもっと知ることができて、それでそのあとに何かを作ったらもっと上手にできると思うから、多分全部がつながっているのだと思います」

−今年は東京オリンピックもあります−

「そうですね。見たいです。オリンピックは今までずっとテレビで見ていましたけど、今回はオリンピックの期間、日本にいるかもしれないので、チャンスがあれば見に行きたいなと思っています」

バラエティ−番組などでもキレキレのダンスを披露しているナタリーさん。多忙でロスのダンススタジオにはなかなか行けないが、バランスの良い食事と睡眠、からだを動かすことを心がけ、ホテルの部屋でも毎日30分ぐらいはストレッチとヨガを欠かさないという。日本でのさらなる活躍、日本遺産大使としての活動にも期待している。(津島令子)

ヘアメイク:SAYAMI