"女性専用車両に乗らない女性"の切ない心

"女性専用車両に乗らない女性"の切ない心

PRESIDENT 2018年10月29日号 掲載

■「自意識過剰なんじゃないか」

女性専用車両は、痴漢被害におびえる女性を助けるシステムです。日本は電車通勤が多いという交通事情もあり、世界有数の痴漢大国。加害者は男性で、被害者は女性というれっきとした事実があります。

年間の痴漢犯罪の検挙数は4000件近くに上ります。しかも、女性の8〜9割は恐怖のあまり被害を届け出ていないのです。そんな国で、女性専用車両はまさに助け船。求められるのは当然でしょう。しかし、なかには「女性専用車両に乗りたくない」という女性もいるそうです。なぜ、そう考えるのでしょうか。

理由として、「公的自己意識」の高さが考えられます。公的自己意識とは、つまり「他者から自分がどう見られているか」を意識すること。反対に、「私的自己意識」は「自分自身がどう思うか」という意識を指します。日本人は一般にこの公的自己意識が強い。欧米諸国の人々は私的自己意識が強いがゆえに、自分の目的を達成しようと行動します。

言い換えると、日本人には、気を使いすぎる人が多いのです。

では、今回のケースで何に気を使っているかというと、「女性専用車両に乗るなんて、自意識過剰なんじゃないか」という他人の目、声です。

そんなことを気にすることはない、とお思いになる方も多いでしょうが、痴漢被害者に対する誤解や偏見は、特に男性に根強く残っています。


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