慶應、聖路加より"近所の病院"がいい理由

慶應、聖路加より"近所の病院"がいい理由

PRESIDENT 2018年12月31日号 掲載

年齢を重ねると増えてくる体の変調。突然のそのとき、どこの病院に行き、どんな医師を訪ねるべきなのか。9つのポイントで検証した。第2回は「専門病院vs総合病院」――。

※本稿は、「プレジデント」(2018年12月31日号)の掲載記事を再編集したものです

■“総合病院”は法律上実は存在しない

「大病院は紹介状がいるから簡単には行けない」「小さい病院だと正しい診察をしてもらえないかもしれない」など知識が曖昧で、病院選びに漠然とした不安を持っている人は多いだろう。

ただでさえ難しい病院選びをさらに難解にしている一因に、制度変更が繰り返されていることもある。

たとえば、いまでもよく耳にする「総合病院」という区分、実は法律上は存在しない。1997年の医療法改正に伴って廃止されたのだ。

もともと、総合病院は病床数が100床以上あり、内科・外科・産婦人科・眼科・耳鼻科がある病院のことを指していたが、現在では多数の診療科があり、病床数の多い病院を指す“通称”でしかない。

医療法では、病床数(入院ベッド数)が19床以下を「診療所」、20床以上が「病院」となっており、200床以上が「大病院」となっている。

2018年4月の診療報酬制度の改定で、大病院もさらに大学病院や国立がん研究センターなどの「特定機能病院」と、400床以上を有する「地域医療支援病院」が定義された。そして、それらの大病院の診療報酬も改定され、救急の場合を除き紹介状なしで大病院を受診した場合、選定療養費として5000〜1万円の追加負担が必要になることとなった。

初診で大病院に行くことのハードルを上げる制度がつくられた理由は、国や日本医師会が推奨する「かかりつけ医」制度の強化が挙げられる。一次診療は中小の病院や診療所に任せ、専門的な診断・治療が必要になった場合には大病院に紹介する仕組みだ。こうすることで、大病院は専門的な医療や高度な医療に集中するべきだと考えているからだ。

こうした状況を踏まえたうえで、われわれは大病院(いわゆる総合病院)と町の開業医のどちらを選べばいいのだろうか。石川県七尾市の恵寿総合病院理事長で外科医の神野正博氏は「まだ病気の原因が特定できていない状況であれば、最初に大学病院やがんセンターなどの大きな病院に行くのは避けたほうがいいでしょう」と語る。紹介状なしでは受診料が高くなるだけでなく、混雑しているため専門医の診察までに数時間、場合によっては数日かかる可能性があるためだ。さらに「大病院では医師の専門化が進み、専門分野には詳しいが、専門外のことには知識が乏しいという医師が多いのが現状です。たとえば肺がんでも、抗がん剤、手術、緩和と状態によって専門の医師が違ったりする。また大病院の場合、たいてい病名が確定した方の対応で精いっぱいで、ゼロから診察してどの分野の病気か特定するのに長けているとは言い切れない」(神野氏)。


関連ニュースをもっと見る

関連記事

プレジデントオンラインの他の記事もみる
主要なニュースをもっと見る
社会のニュースをもっと見る
経済のニュースをもっと見る
政治のニュースをもっと見る
国際・科学のニュースをもっと見る
エンタメのニュースをもっと見る
スポーツのニュースをもっと見る
トレンドのニュースをもっと見る
生活術のニュースをもっと見る
地域のニュースをもっと見る

仕事術 アクセスランキング

ランキングの続きを見る

仕事術 新着ニュース

新着ニュース一覧へ

総合 アクセスランキング

ランキングの続きを見る

東京 新着ニュース

東京の新着ニュースをもっと見る

東京 コラム・街ネタ

東京のコラム・街ネタをもっと見る

特集

特集一覧を見る

記事検索