人間は「早起きの習慣化」では朝型に変われない

人間は「早起きの習慣化」では朝型に変われない

PRESIDENT 2019年9月13日号 掲載

Q. 早寝早起きがやっぱりベストなのか?

■朝型と夜型とでは、体内時計に6時間差

早寝早起きは昔から健康にいいといわれてきました。最近は朝型勤務を推奨する動きが広がり、早寝早起きは仕事の生産性を高めたり、ワークライフバランスを改善する効果もあるといわれ始めています。

しかし、睡眠の専門家から見ると、昨今の風潮には危惧を抱かざるをえません。早寝早起きは、ある種の人たちにとって苦行に等しく、健康を損なうおそれさえあるからです。

人には、それぞれに合った適正な睡眠パターンがあります。パターンを決めるのは体内時計。深部体温(脳の温度)が下がるタイミングや、睡眠系のホルモンが出てくるタイミング、朝に覚醒作用の強いコルチゾールというホルモンが出てくるタイミングは人によって異なり、それによって眠気がくる時間帯が決まります。これらのタイミングが早くやってくる人が俗にいう朝型で、遅い人が夜型。私たちが行った調査では、わずか50人程度の体内時計の時刻を測定しただけでも朝型と夜型とでは大体6時間の違いがありました。

個人差があるのは、睡眠時間帯(タイミング)だけではありません。適正な睡眠時間(長さ)も人によって異なり、同年代の間でも3時間弱の差があります。夜型かつ必要睡眠時間の長い人は、朝型で必要睡眠時間の短い人と比べて、自然に目覚める時刻がずっと遅くなります。


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