PRESIDENT 2020年2月14日号 掲載

卓球やバドミントンで日本勢の躍進が著しい。もちろんそこには技術的な裏づけもあるが、理に適った効率的な動きができるようになったのも大きな要因だという。『一流選手の動きはなぜ美しいのか』など多数の著書で知られる関西大学人間健康学部の小田伸午教授が解説する。

■肩が前に出て胸が閉じると猫背になり、肩がこる

「卓球の伊藤美誠選手のコンパクトな動きなどは見事なものです。強くて正確な動作を繰り返せる。ポイントは、肩甲骨を安定位置に保ち上腕を回旋させることです。腕を上げても上腕が外旋していれば、肩甲骨はリラックスした状態で安定位置に留まる。卓球やバドミントンの選手たちは、こうしたコンパクトな動作を習得しました」

柔道の復活も「柔よく剛を制す」極意を再認識したからだと指摘する。

「どうしても目に見えたり数値化されたりする筋力やパワーにこだわりすぎて、もっと楽な体の使い方があるのを忘れかけていた。しかし世界のパワー柔道も、よく見て分析をすれば、体の使い方が巧みで利に適っている。最重量級で世界を牽引するテディ・リネール(フランス)にしても、決してパワーだけではない。日本男子代表の井上康生監督は、そこに気づき軌道修正をしました」