今季限りでリヴァプールを退任することが決まったユルゲン・クロップ監督。2015年のシーズン途中から指揮をスタートさせ、チャンピオンズリーグ優勝やプレミアリーグ優勝を成し遂げた。

ファンに愛された彼が9年間の指揮で行ってきた補強のなかから「最高の5名」を『Football Transfers』が選んでいた。

モハメド・サラー



加入元:ローマ

加入年度:2017

移籍金:3650万ポンド(およそ72.54億円)

2017年の夏、ユルゲン・クロップ監督率いるリヴァプールはASローマからモハメド・サラーを3650万ポンドで獲得した。しかしその際、エジプトという決して強豪ではない国出身のウイングにそれだけの額を投じることは嘲笑の対象にもなった。

しかしながら、この3650万ポンドという額はバーゲンプライスであったとしか言いようがない。彼がリヴァプールの歴史上最高クラスの点取り屋になることを予想した者はほとんどいなかった。

猛烈なスピードと繊細なフィニッシュの組み合わせにより、9番のポジションでなくても得点王のランキングに絡む。彼は本当に稀有な存在であり、クロップ監督の掘り出し物だった。

フィルヒル・ファン・ダイク



加入元:サウサンプトン

加入年度:2018

移籍金:7500万ポンド(およそ149.06億円)

2018年1月にサウサンプトンから加入したオランダ代表DFフィルヒル・ファン・ダイクは、リヴァプールがタイトルを争う存在になるために不可欠な存在であった。

当時ディフェンダーとしては最高額となる移籍金が支払われたが、その価値は間違いなくあった。その影響力により、それまで問題だと言われていた守備力をむしろ強みに変え、マティプやゴメスを飛躍的に成長させた。

そのリーダーシップ、空中戦の強さ、後方での冷静さ、圧倒的な一対一の強さでリヴァプールを世界最高のクラブに変え、プレミアリーグとチャンピオンズリーグのタイトルをもたらした。

アリソン



加入元:ローマ

加入年度:2018

移籍金:6680万ポンド(およそ132.76億円)

ファン・ダイクをリヴァプールに連れてきたユルゲン・クロップ監督。さらに同じ年にディフェンスの強化を図り、アリソンをローマから6680万ポンドで獲得した。

これはあまりにも大きな補強だった。アリソンは並外れた配球スキルと一対一のセービングで守備に安定をもたらし、リヴァプールの課題であったゴールキーパーをむしろ強みに変えた。

プレミアリーグのレジェンドの1人となったアリソン、そしてファン・ダイクを中心とした最終ラインは、リヴァプールに欠けていた強固な守備を加えたのだった。

アンディ・ロバートソン



加入元:ハル・シティ

加入年度:2017

年俸換算:800万ポンド(およそ15.9億円)

ユルゲン・クロップ監督の下で行なわれた補強の中で最も目立ったものではないが、最もお買い得だったのは彼しかいない。ロバートソンはわずか800万ポンドで獲得され、その何倍もの働きをクラブにもたらした。

ハル・シティでプレーしていた彼は2017年のマーケットでリヴァプールに加入し、それからしばらく経ったあとに左サイドバックのレギュラーに定着。それ以降何年もの間重要な存在であり続けた。

その仕事量の多さ、ピッチを上下動するスタミナ、安定した守備力、そして卓越したアシスト能力。クラブの歴史上でも最高クラスの左サイドバックだ。

サディオ・マネ



加入元:サウサンプトン

加入年度:2016

移籍金:3500万ポンド(およそ69.56億円)

2016年の夏に加入したサディオ・マネ。お得意様になる前のサウサンプトンから加入したセネガル代表のストライカーは、ユルゲン・クロップ監督が率いるリヴァプールの象徴的な選手の一人になった。

前線からの激しいプレッシングと切り替え、そしてアグレッシブにゴールへと向かって混沌を作り出す能力。まさにクロップ監督が求める選手であった。

モハメド・サラー&ロベルト・フィルミーノとともに組んだ3トップは類稀な機能性を見せ、プレミアリーグを席巻する存在になった。