中国紙・環球時報は29日、「三重の危機が同時に世界経済に衝撃を与えている」とする記事を配信した。

記事はまず、「原油価格急落による石油企業の倒産増加や、一部の国の穀物輸出規制、バッタなどが農作物を食べつくす蝗害(こうがい)による穀物価格で、世界経済はひっ迫している」とした。

石油企業の倒産増加については、米紙ウォール・ストリート・ジャーナルの28日付報道を引用し、「原油相場の急落により、米海洋掘削会社ダイヤモンド・オフショア・ドリリングが26日、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)期間中に会社更生手続きを申請した米国で2番目の石油関連企業になった」と伝えた。

また、米CNNの報道を引用し、「原油価格が1バレル当たり20ドルまで下がると、2021年末までに米国では533の石油探査・生産企業が倒産し、さらに1バレル10ドルにまで落ち込めば、1100を超えるシェール企業が倒産するとの見通しがある」と伝えた。

一部の国の穀物輸出規制については、日本経済新聞の27日付報道を引用し、「日本の農林水産省によると、20日時点でタイ、ベトナム、ロシア、カンボジアなど13カ国が穀物に新たな輸出制限をかけた」と伝えた。

さらに、国際市場におけるコメの価格の指標となるタイ米の輸出価格が上昇していることや、中国農業農村部の于康震(ユー・カンジェン)副部長が20日、「新型コロナウイルスの流行は、国際的な穀物取引に深刻な影響を及ぼし、新たな食糧危機を引き起こす可能性がある」と述べたことを伝えた。

また、「新型コロナウイルスが世界でまん延する中、蝗害は、食料安全保障がもともと脆弱(ぜいじゃく)なアフリカ東部の国々に前例のない試練を与えている」とも伝えた。

さらに、「米紙ニューヨーク・タイムズの26日付報道によると、新型コロナウイルスの流行に伴う経済秩序の中断などが今回の世界的な飢餓危機につながり、暮らしに困っていた人たちが収入を失い、原油価格の暴落と観光業の中断などによりハードカレンシー不足に陥っている」「英紙フィナンシャル・タイムズによると、世界食糧計画(WFP)は、中央アフリカ共和国やチャド、ナイジェリア北東部、南スーダンなどで紛争が起きるリスクが特に高く、さらに、レバノンやウガンダなど難民人口の多い国も高いリスクにさらされていると指摘している。国連のデータは、インドやバングラデシュ、ミャンマーなどのアジアの比較的貧しい国々や、海外送金や観光に依存している国で飢きんが起きるリスクが最も高いことを示している」とも伝えている。(翻訳・編集/柳川)