2020年8月8日、韓国・中央日報は、韓国で24時間営業の無人アイスクリーム店が急成長していると伝えた。

記事によると、ソウル・汝矣島(ヨイド)にオープンしたフランチャイズの新店は、33平方メートルほどの狭い店内に、アイスクリームの冷蔵庫4台、菓子類の棚、セルフレジが設置されている。コンビニでは1000ウォン(約90円)以上するアイスバー類が400ウォンほどで販売されているほか、菓子類もコンビニより安価に設定されており、箱入り菓子のバラ売りなどもしているという。

このチェーンは昨年3月に創業し、1年半で店舗数を400以上に増やした。他のチェーンも全国約300店舗のうち無人店舗が約200店舗を占める。アイスクリーム割引販売の最大手も無人店舗の割合を拡大しているという。

こうしたチェーンでは、無人店舗に切り替えて以来、売り上げが最大で2倍に増えたという。前出のチェーンの代表によると、アルバイト店員を雇うと人件費や営業時間の問題などがあるが、無人店舗ならば深夜の売り上げが確保できる。また、コンビニのように人件費、運送費がかからないため、安価で販売できるという。

記事は「新型コロナウイルスの拡大による、非対面型消費の増加」「コンビニより安価な価格設定」「24時間、従業員の目を気にせず好きな商品を選べる」の3点を、こうした無人店舗の人気の理由に挙げている。

また、自分で商品の精算をしてカードまたは現金で代金を支払い釣り銭を受け取るという過程は、面倒なようでいて、実際には小学校低学年でも「お店屋さんごっこ」を楽しむように利用しているほどで、「消費者は予想以上に無人システムに対する拒否感がなかった」と説明。利用客のほとんどがマスクを着用し、店内に先客がいれば出てくるまで外で待つなど「秩序も保たれている」としている。

さらに、盗難などの問題も売り上げ全体の1%ほどで、「意外に少ない」としている。汝矣島の店舗の店主は「高齢者が商品を精算せずに持ち出したり、複数の商品を購入する際に意図的に一部の商品の精算をしなかったりするなどの行為があり、防犯カメラの映像は確保してあるが、警察に届けるほどの大きな問題はなかった」と話したという。

専門家は「韓国はスマートフォンをカフェのテーブルに置いたままトイレに行けるほど盗難が少ないため世界的に見ても無人店舗が成長しやすい環境」「都市部では防犯カメラや市民の目もあり、抑止効果になっている」と分析している。業界関係者は「バイトの店員がいても、大小の盗難はあるし、商品のロスも発生する。そうした損害を考慮しても、人件費の負担を減らすことが何よりも利得になる」と話しているという。

この記事に、韓国のネットユーザーからは「急激な最低賃金引き上げがもたらしたものだね。バイトすらだんだん雇用がなくなっていく」「人件費の上昇で無人システムが増え、バイトの求人も消滅。これから学生は学費、生活費を稼げなくなる」「無人システムにはできない肉体労働くらいしかバイトはなくなるかもね」「人件費は高いほうがいいと思ってた?。何にでも適性水準というものがあるんだよ」「最低賃金急騰の余波だ。雇用創出どころか、反対に消えていく」「単純業務は店でもオフィスでも、どんどん無人化されていくんだな」などの声が寄せられている。

その他「公務員も減らして無人化してほしい」「大統領、閣僚のいないセルフ大韓民国はいつ実現するかな?」などのコメントも見られた。(翻訳・編集/麻江)