コロナ禍で日本の自動車メーカーが世界市場で苦戦する中、中国メディアは「中国市場での販売増が多くの日本の自動車メーカーを支えている」と報じた。米中対立がますます激化し、日本企業にも中国離れの動きも出始めた。記事は日中両国の経済的な結び付きを強さアピールする狙いともみられる。

新型コロナウイルスのまん延で日本の自動車メーカーの決算は軒並み悪化。世界各地の工場が生産停止と営業活動休止に追い込まれ、生産・販売台数が急減したことが業績に大きな影響を与えた。上場自動車メーカー9社の第1四半期(2020年4〜6月)連結業績を見ると、トヨタ自動車とスズキを除く7社が最終損益で赤字に転落した。

一方で中国市場は堅調。中国自動車工業協会(CAAM)が11日発表した7月の新車販売台数は、前年同月比16.4%増の211万2000台だった。プラスは4カ月連続。インフラ投資を背景にトラックなど商用車が全体をけん引し、3カ月連続で2桁の伸びとなった。乗用車は8.5%増と前月から加速。新型コロナウイルスの感染状況の落ち着きを受け、消費者の購買意欲が回復していることを裏付けた。

これを受け、日系自動車大手4社の中国市場における7月の新車販売台数はホンダが6カ月ぶりに前年実績を上回り、全社がプラスを達成した。ホンダは前年同月比17.8%増の13万6646台だった。主力モデル「シビック」などの販売が好調で、7月の販売台数としては過去最高を記録した。

トヨタは19.1%増の16万5600台と3カ月連続で2桁増を記録した。市場の回復に支えられ、スポーツ用多目的車(SUV)の「RAV4」や、高級車ブランド「レクサス」などの販売が好調だった。日産は11.6%増の12万945台。今年に入って初めての2桁成長だった。マツダは4.1 %増の1万7750台。5月に新型SUV「CX30」を投入した効果が出ているという。  

こうした状況について、中国網は「中国の販売増が多くの日本自動車メーカーを支えている」と報道。さらに日本メディアの記事を引用して「トヨタが黒字を実現したことには主に徹底的な経費削減とコストダウン、中国での大幅な販売増という二つの理由がある」「堅調な中国市場がトヨタの業績を支えた。中国経済は率先して回復を実現した。富裕層の新型SUVの需要が旺盛で、5、6月の販売台数は前年同期比で2割以上増えた」「トヨタの決算からは中国市場の急成長を見て取れる」などと伝え、中国市場が日本の自動車メーカーの先行きのカギを握っていることを強調した。(編集/日向)