2020年11月22日、環球時報は「米国はこうしてレアアースの覇権を中国に差し出した」とする記事を掲載した。

記事は、米政治誌フォーリン・ポリシーの文章を引用。「中国は最初からレアアース産業を掌握していたわけではない」とし、1980年以前は全世界の重レアアースの99%を米国が生産していたと紹介した。

そして、米国がレアアースの覇権を失うきっかけになったのが、1980年に米原子力規制委員会(NRC)と国際原子力機関(IAEA)が核兵器材料の定義を変更し、レアアース生産に制約が生じたことだと説明。これにより米国やその他IAEAメンバー国はコストや責任上の問題を考慮した上で、レアアースの生産や精錬を行わなくなった一方で、当時IAEAのオブザーバーに過ぎず、規制の適用外だった中国が、米国に代わってレアアースの生産、処理を行うようになったとしている。

また、米国をはじめとする西側諸国がレアアース関連技術を中国に移転したことも、中国がレアアース産業を掌握する上で助けになったとしたほか、日本などから精錬、冶金技術の譲渡を受けたこと、中国が低廉な労働力を持っていたこと、環境保護規制が緩かったこと、政府が大々的に補助を行ったことで中国のレアアース産業は急速に発展していったと伝えた。

記事は、中国がレアアース産業を掌握する一方で、米国ではすでに10年以上レアアース生産能力を失ったままの状態になっており、日本でも2018年に生産が終了したと紹介。現状では中国の独壇場にあると伝えた。そして、米国の国防工業ではすでに15年にもわたって中国のレアアース材料が用いられているとし「これは、米国が自国の武器システム製造において中国に全面依存し続けていることを意味する」と説明している。(翻訳・編集/川尻)