ハリウッドでも活躍したインドの名優イルファン・カーンが29日、ムンバイの病院で死去。映画「ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日」のアン・リー(李安)監督が追悼のコメントを発表した。

2009年に米アカデミー賞で主要部門を独占した「スラムドッグ$ミリオネア」をはじめ、「ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日」「アメイジング・スパイダーマン」「インフェルノ」など数々のハリウッド映画や、「めぐり逢わせのお弁当」など秀作のインド映画で知られるイルファン・カーンが29日、結腸の感染症で死去。2018年春に神経内分泌腫瘍を明らかにし、治療を続けていたが、享年53歳と早すぎる死となった。

台湾出身のアン・リー監督がメガホンを執り、米アカデミー賞において監督賞など4部門で授賞した「ライフ・オブ・パイ」では、大人になった主人公を演じている。訃報を受けてアン・リー監督は29日、追悼のメッセージを公表。「イルファンは得難い名優であり、素晴らしい紳士だった。彼と仕事し、交流できたことは人生における幸運だった。彼の死は映画芸術の損失であり、友人にとっては大きな痛みだ。どうか安らかにと願うとともに、彼を恋しく思う」としている。

アン・リー監督によると、2年前に病名を公表した際、すぐに連絡を取ったところ、本人は「勇気をもって冷静に向き合う」と語っていたという。

イルファン・カーンについて英BBCやロイター通信では、「欧米の映画界進出に最も成功したインド人俳優」と報道。「ライフ・オブ・パイ」などを通じて中華圏でもよく知られる名優だけに、中国版ツイッターなどSNSではその死を惜しむ声が多く上がっている。(Mathilda)