「ミサイルでグアム包囲射撃」と北朝鮮、エスカレートする威嚇外交

2017年8月11日、北朝鮮の威嚇外交が止まらない。米国に対しては「弾道ミサイルでグアム周辺を包囲射撃する作戦案を慎重に検討」と警告。「ソウルを火の海に」と繰り返し、韓国を脅している。北朝鮮の言動はエスカレートする一方だが、「グアム包囲射撃」は事実上の「宣戦布告」と受け取られかねない危険な挑発だ。

朝鮮中央通信によると、北朝鮮の弾道ミサイル運用部隊である朝鮮人民軍戦略軍報道官は8日付で声明を発表。「米帝(米国)の核戦略爆撃機があるアンダーソン空軍基地を含むグアムの主要軍事基地を制圧、けん制し、米国に重大な警告信号を送るため、中長距離戦略弾道ロケット(ミサイル)『火星12』でグアム周辺への包囲射撃を断行する作戦案を慎重に検討している」と威嚇した。

声明は「わが共和国(北朝鮮)の核武力の総司令官である金正恩同志が決断を下せば、任意の時刻に同時多発的に、連発で実行されることになる」と強調。アンダーソン基地からB1戦略爆撃機が朝鮮半島上空にしばしば飛来することに触れ、「これが北朝鮮にグアムを注視させ、制圧とけん制のための行動を取る必要性を感じさせている」と主張している。

「火星12」について、北朝鮮は発射実験が5月14日に「成功した」としている。射程4500〜5000キロと推定され、グアムを射程に収めているとみられる。

10日付の朝鮮労働党機関紙「労働新聞」で朝鮮人民軍の金絡謙・戦略軍司令官は、4発を同時発射し島根県、広島県、高知県の上空を通過してグアム島周辺30〜40キロの水域に着弾するとの具体的な作戦案を明かした。飛行距離は3356.7キロ、飛行時間は1065秒(17分45秒)を想定。21日から始まる米韓合同軍事演習を意識してか「今月中旬までに作戦計画を最終完成させた後、金正恩委員長の命令を待つ」としている。

一方、韓国については韓国軍が7日午後に北朝鮮に近い黄海の白ニョン島と延坪島で海上砲撃訓練を実施したことを「軍事的挑発」と非難。「白ニョン島や延坪島はもちろん、ソウルまでも火の海になりかねないということを肝に銘じ、むやみに暴れないようにすべきだ」と露骨にけん制した。

「ソウルを火の海に」は北朝鮮が韓国を脅す決まり文句の一つだが、文在寅政権の発足後は初めて。文大統領が朝鮮半島の緊張緩和を目指して呼び掛けた南北対話の再開など全く眼中にない様子だ。

グアム包囲射撃について、トランプ米大統領は10日、「グアムに対して何かすれば、誰も見たことのないような事態が北朝鮮で起きることになる」と警告し、軍事力で報復する考えを強く示唆。米朝双方の脅迫合戦も激しさを増すばかりだ。(編集/日向)

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