1分のスピードアップのために数十年かかった日本の新幹線

2018年7月10日、華字メディア・日本新華僑報網は「日本の新幹線、1分のスピードアップのために数十年を費やす」と題する記事を掲載した。一見すると、小さな前進のために膨大な時間をかける日本の新幹線、という印象を抱かれるかもしれない。しかしこの記事が伝える真意は別のところにあった。

最近、上野〜大宮駅間の新幹線の所要時間短縮のための工事が新たに始まることが分かった。この改修工事が終われば、上野〜大宮駅間の26.7キロ区間の最高速度は110キロから130キロに引き上げられる。過去にはこの区間の所要時間は19分だったが、1分間縮まる見込みだ。

記事はこれについて、「日本の新幹線は時速300キロで走るんじゃなかったの?なんでこの区間はずっと110キロ以下なの?と疑問に思う人もいるかもしれない。この謎に迫るには、東北新幹線開業以前の歴史に遡らなければならない」とし、「当時から上野〜大宮駅の沿線は住宅街だった。新幹線による経済発展を望む国と、自分たちの静かな生活を守ろうとする地域住民の利害は真っ向から対立し、住民たちは騒音と振動問題を懸念して建設を強く反対した。当時の国鉄は住民たちと粘り強い交渉を続け、最後には、この区間の速度を110キロ以下に抑えることを条件に和解したのである」と経緯を説明した。

続けて、「開業後、技術革新による変化があった。2002年、JR東日本は最新のデジタル式の自動列車制御装置を導入し、5年かけてスピードアップのための改修工事を行った。それにより約1分間のスピードアップが実現した。しかし、これでも1985年のこの区間の開通以来、22年の月日をかけていることになる」と解説した。

さらに、「2007年から現在までさらに10年が経ったが、JR東日本はスピードアップの夢をいまだ諦めていなかった」とし、「上野〜大宮駅間は、東北新幹線、上越新幹線、北陸新幹線など東京を出発する新幹線が必ず通る区間。1日に約300本の新幹線が通過するこの区間で1分間のスピードアップに成功すれば、『時は金なり』の社会において、その経済的効果は大きい」と指摘。今回の計画が、住宅に隣接する2キロ区間に吸音板を設けるほか、1キロ区間に防音壁を設置するというもので、予定ではこの工事に2年費やし、1分間のスピードアップを図ると説明した。

記事は「この1分をたかが1分と侮るなかれ。このようなスピードアップを追い求める過程から、われわれは日本の環境に対する意識が絶えず高まっていることを十分に知ることができる。経済発展を求める代償として、騒音という公害に耐えねばならないということはない。日本社会は共生を重視しており、経済発展は一般市民の安定した生活を犠牲にしてはならないのである」とし、最後に「私たち中国も、復興の夢をかなえる上で、この事例を参考にしなければならない」と結ばれている。(翻訳・編集/中野)


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