年明けの日本でピーク迎えたインフルエンザ、死亡率が高いのはなぜ?

このところインフルエンザが、世界各地で猛烈な勢いで流行している。日本でも今月からインフルエンザの流行期に突入した。国立感染症研究所が日本全国約5000カ所のインフルエンザ定点医療機関を対象としたサンプリング調査を実施したところ、2019年第1週に新たにインフルエンザに罹患した人は50万人を突破した。こうした流行を受けてインフルエンザ予防のためにマスクをしている人が、巷で多くみられるようになっている。

日本全国に238カ所あるインフルエンザ観測エリアのうち、84カ所ですでに警戒レベルを上回っていた。今回のインフルエンザ流行では、感染者が主に中年と若者に集中している。統計データによると、1月第1週のインフルエンザ新規患者のうち、20歳から40歳が約17万人、41歳から60歳が約14万人だった。この両者を合わせると、新規患者数全体の半数以上を占めている。また、感染患者のうち半数は、症状が最も重いA型インフルエンザに罹患していた。

また、現在までにインフルエンザ拡散が原因で休校措置を講じた学校もある。日本では間もなく入試シーズンに入ることから、学校側は、校内に消毒液などを準備し、教員・学生に感染拡大予防を呼びかけている。厚生労動省は、昨年の冬から今年の春にかけて、インフルエンザ薬の供給量は前年同期比44%増の2700万人分を上回ると予測している。

インフルエンザとは、インフルエンザウイルスによって引き起こされる急性呼吸器疾患で、強い感染性を備え、感染スピードが速い。主な感染経路は、空気中の飛沫感染や人と人あるいはウイルスが付着したモノを介しての接触感染であることから、感染者の数は非常に多く、特に秋・冬は流行シーズンとなる。中国疾病予防コントロールセンターの統計データによると、中国北方地域では、インフルエンザによる死亡率が年間0.00018だった。一方、南方地域では、この数値は0.000113だった。

インフルエンザが重視される原因の一つに、発熱や全身のだるさなど風邪の症状が現れるだけではなく、深刻な合併症を引き起こし、場合によっては死に至る場合があることが挙げられる。特に、体力のない高齢者や子供は、インフルエンザによるダメージを受けやすく、深刻な合併症を併発する恐れがある。20世紀に入ってからだけでも、世界規模で3度にわたりインフルエンザの大流行が起こり、うち最も深刻だったのは、1918年から1919年にかけてのパンデミックで、世界全体で延べ6億人が発症し、約2000万人が死亡した。その次に起こったのは、1957年のH2N2新型インフレエンザの大流行で、多くの国々で、発病率が20〜80%に達した。3度目の流行は1968年だった。

インフルエンザの合併症は、「肺内合併症」、「肺外合併症」およびインフルエンザ罹患中の基礎疾患合併症に分けられる。

「肺内合併症」とは肺炎のことで、インフルエンザの合併症として最も多い。1957年から1958年にかけてのインフルエンザ大流行期の米国の統計データによると、インフルエンザで入院した患者の7割から8割は肺炎を併発していた。中国では、2009年のH1N1新型インフルエンザ大流行時に複数の機関が実施した調査によると、インフルエンザで入院した子供のうち、肺炎を併発した子供は72.3%を占めた。

インフルエンザの「肺外合併症」には、慢性中耳炎、ウイルス性心筋炎、無菌性脳炎、ライ症候群、トキシックショック症候群(TSS)などがある。だが、これらの「肺外合併症」は、人種と相関関係がある。アジア人はインフルエンザに対する抵抗力がやや高いため、「肺外合併症」を発症するケースは多くない。

また、慢性の基礎疾患を患っている患者は、特にインフルエンザの感染予防を心がける必要がある。それでも、もし罹ってしまったら、発病期間はもともとの慢性基礎疾患が重くなったりあるいは合併症を患う可能性が高い。

例えば、慢性腎臓炎の患者がインフルエンザに罹患すると、細菌感染症を併発したり、インフルエンザ治療薬によってもともとの病気である腎臓病が重症化する恐れがあり、腎不全や尿毒症を発症するか可能性もある。心臓病の患者がインフルエンザに罹ると、高熱・咳・呼吸困難などによって、心臓への負担が増大し、心不全を発症する恐れがある。これらの合併症は、インフルエンザと直接の関係はないものの、インフルエンザが発端となって死に至る重要な原因となるケースが多い。

インフルエンザによる合併症の発生は、年齢と患者の免疫力とも関係がある。乳幼児や妊婦、肥満者、65歳以上の高齢者および慢性基礎疾患の患者は、免疫機能がやや劣るため、インフルエンザに罹患すると、肺炎や他の合併症に罹患しやすい。高齢のインフルエンザ患者が合併症に罹ると、死亡率は他の世代に比べかなり高くなる。中国の一部都市で2003年から2008年にかけて実施されたインフルエンザと死亡との関係をめぐる調査によると、インフルエンザが引き金となって死亡したケースの86%以上は、65歳以上の高齢者だった。

現在、中国の多くの地域もインフルエンザの流行ピークを迎えている。専門家は、「インフルエンザ患者には抗体が生まれるため、快復後、同じタイプのインフルエンザに同シーズンに再び罹患する可能性は低い。映画館・ショッピングセンターなど、多くの人が集まる場所や風通しの悪い場所に行くことは可能な限り避けること。どうしても行かなければならない場合は、必ずマスクを着用するように。このほか、手洗いの励行、予防接種、規則正しい食生活、疲れを溜めないことなどはいずれも、インフルエンザ予防に効果的だ」とアドバイスしている。(提供/人民網日本語版・編集/KM)


関連ニュースをもっと見る

関連記事

レコードチャイナの他の記事もみる
主要なニュースをもっと見る
社会のニュースをもっと見る
経済のニュースをもっと見る
政治のニュースをもっと見る
国際・科学のニュースをもっと見る
エンタメのニュースをもっと見る
スポーツのニュースをもっと見る
トレンドのニュースをもっと見る
生活術のニュースをもっと見る
地域のニュースをもっと見る

国際・科学 アクセスランキング

ランキングの続きを見る

国際・科学 新着ニュース

新着ニュース一覧へ

総合 アクセスランキング

ランキングの続きを見る

東京 新着ニュース

東京の新着ニュースをもっと見る

東京 コラム・街ネタ

東京のコラム・街ネタをもっと見る

特集

特集一覧を見る

記事検索