2020年2月12日、中国紙・新京報は、武漢市で新型肺炎感染者の遺体を大量に焼いたため二酸化硫黄の濃度が上昇したとの海外メディアの報道に、中国当局が反論したと伝えた。

記事は、「チェコのオンライン気象サービスサイトWindyの気象データが示すところによると、2月8日の武漢の大気中の二酸化硫黄の含有量が1立方メートル当たり1350マイクログラムに達し、午後7時頃には1700マイクログラムの超高濃度となった。これを受け、大量の新型肺炎患者の遺体を焼いたためではないかと海外メディアが報じた」と紹介した。

これに対し、中国環境観測センターの責任者は12日、専門家と詳細な検査を行ったことを説明した上で、「Windyが発表した武漢市の二酸化硫黄濃度の上昇には重大な誤りがあり、そのデータは信用できない」と発表した。

Windyが発表したデータでは、2月9日午前0時と1時に「汚染エリア」の濃度は1立方メートル当たり1500マイクログラム以上となり、最高で1700マイクログラムを超えたとしているが、いわゆる「汚染エリア」内には国や省の大気観測ポイントもあり、双方のデータを比較した結果、「われわれの大気観測ポイントの当該時間前後の二酸化硫黄濃度は1立方メートル当たり4〜8マイクログラムの間にすぎず、両者の間には200倍以上の違いがある」とした。

その上で前述の責任者は、「Windyが発表するデータには、武漢だけでなくその他の地点の二酸化硫黄濃度についても大きな違いがある」と指摘。「北京市東四駅では、2月11日の二酸化硫黄濃度は1立方メートル当たり4〜35マイクログラムで、平均15マイクログラムだったが、Windyが発表した同日の値は144〜318マイクログラムで、平均212マイクログラムであり、1時間ごとの違いは4倍から60倍、1日平均の違いも15倍の開きがあり、実際の濃度より明らかに高かった」とした。

また、「地球観測衛星Sentinel-5Pの対流圏監視装置(TROPOMI)のデータに基づいて、2月3〜9日の武漢市およびその周辺地区の二酸化硫黄濃度について分析した結果、武漢市の濃度は全体的に比較的低いレベル。2月4日の濃度は比較的高くなった」と説明した。

記事は、「逆解析結果の換算後も1立方メートル当たり11.5マイクログラムを超えてはおらず、Windyが述べるような二酸化硫黄濃度が1300マイクログラムに達し、さらに高くなったということはあり得ない。衛星観測分布から見ても、武漢市の二酸化硫黄濃度は周辺地区と比べても異常に高い数値ではない」と指摘した。(翻訳・編集/山中)