2020年2月10日、韓国・朝鮮日報によると、韓国環境部の趙明来(チョ・ミョンレ)長官が国民を「野蛮人扱い」したとして、物議を呼んでいる。

記事によると、趙長官は6日の記者懇談会で、江原(カンウォン)道・華川(ファチョン)で開催されている「ヤマメ祭り」について、「望ましいものではない」「生命を担保にした人間中心の饗宴」だと批判した。

後にこの発言は「個人的な意見」だと釈明したが、江原道里統長連合会のキム・フンギ事務処長は「省庁のトップが公の席上で祭りを批判した。環境部全体の考えだとしか思えない」と反発。後日、市民団体が連合し大規模な抗議集会を開く予定だと明らかにしたという。地元住民らも「華川郡民を野蛮人だと思っているから、このような妄言をする」のだと訴え、謝罪を求めているという。

また、動物保護団体などが「祭りでヤマメを不必要に傷つけたり死を誘発したりすることは、動物保護法違反に該当している」と主張しているが、華川郡のチェ・ムンスン郡守は「法理検討の結果、動物保護法違反の根拠とはならないことを確認した」と話しているという。

著名な作家のイ・ウェス氏も、趙長官の発言を「無責任」だと批判し、「鶏、豚、牛などは自由な環境で幸せに飼育されているのか?」「保護団体と長官に、砂利を食べる方法でも教えてもらいたい」などと声を上げているという。

ヤマメ祭りは政府の「グローバル育成祭り」にも指定されており、昨年は過去最多の184万人が訪れ、1300億ウォン(約120億円)の経済効果をもたらした。今年は1月27日から2月16日までの開催となっているが、暖冬の影響で開幕が2回延期された上、新型コロナウイルスによる肺炎の影響で観光客が急減している。こうした状況での長官による祭り批判について、記事は「冷や水を浴びせた形」だと指摘している。

この記事に、韓国のネットユーザーからは「環境部のトップが、大気汚染や新型肺炎の問題で中国に何も言えず、ろくな対策も出さないくせに、『魚の福祉』には興味があるのか。サンナクチ(タコの踊り食い)や刺身を食べたことはないのか?」「華川にとって、この祭りは経済や暮らしの大きな活力源だ。何も知らない人間がふざけたことを言わないで。長官は今後、魚を絶対に食べるなよ」など、趙長官を批判する声が上がっている。

その一方で、「ヤマメが死ぬことより、死なせる方法については論争がある。ヤマメを放流する前、5日間、飢えさせるらしい」「この祭りに行ったことがある。楽しいところもあったけど、『これは違うな』と思ったところが多かった。特に『つかみどり』。小さい子どもの見てる前で、踏みつけたり、引き裂いたり。釣りの方がましだと思う。魚や家畜は人間の食糧だが、数なくとも、子どもたちの前で残酷な殺生はすべきでないと思う」「以前から快く思ってなかった。長官は正しいことを言っている。命をおもちゃにして金もうけするというのは、利己的で人間中心の思考だ」「生きるために命を奪うことと、殺生を楽しむことは、全く別だ」など、「長官の発言は正しい」とするコメントも多数寄せられている。(翻訳・編集/麻江)