中国国営メディアの新華網は4日、「韓国はなぜ新型コロナウイルス戦線を引き伸ばすのか」と題した記事を掲載し、最近の韓国の新型コロナウイルスをめぐる状況や対応策について伝えた。

新型コロナウイルスの感染拡大を阻止するため、韓国は先月22日から「社会的距離戦略」と称して感染リスクの高い施設を閉鎖したり、宗教活動やスポーツなどをするための集まりを制限したりしている。

計画では、社会的距離戦略は5日に終了し、6日からは日常生活に戻って経済活動、感染予防を同時に行う「生活防疫」の段階へ移行することになっていたが、韓国政府の中央災害安全対策本部は4日、2週間の延長を決定。第2次社会的距離戦略として19日まで続けるとし、20日以降については1日当たりの感染者数が50人以下になった場合のみ終了を検討すると発表した。韓国の1日当たりの感染者数は、過去20日ほど100人前後を保っている。

記事はまず、「期間延長は、韓国社会が今後もしばらく感染拡大防止に重点を置き、『生活防疫』の段階に入るにはまだ時間がかかるということを意味する」と指摘した上で、「総合的に見れば、最近の韓国の流行状況は三つの難題に直面している」とした。

その一つ目は、「入国者の感染増加が著しいこと」とし、「ここ数日、韓国では1日当たり40人から60人の入国者の感染が確認されている。国内の流行もまだ完全に収束しない中、感染者の入国は流行のコントロールをさらに複雑にした。国外から帰国する人の7割はソウルや京畿道などの首都圏に住んでおり、この地区の新規感染者数を引き上げている」とした。

二つ目は、「小規模な集団感染が相次いでいること」とし、ソウルの教会や京畿道の病院で20人以上の集団感染が発生したことを説明。さらに、3月にソウルの劇場で公演を行った外国人の役者2人の感染が確認され、濃厚接触者140人が検査を受けたほか、8000人以上もの観客が観察リストに入ったという。

三つ目は、「流行状況が落ち着くにつれ、一部の人々の感染予防意識が緩んでいること」とし、「最近公園で遊ぶ人が大幅に増えた」などと指摘。「一部の医療スタッフはSNS上で人々に対して、これまでの努力によって得た成果を大切にし、もうしばらく耐えようと呼び掛けている」とした。

記事は続けて、韓国政府が最近の状況を反映して打ち出した政策や措置についても三つ紹介した。

一つ目は、「国外からの感染流入を厳しく防ぐこと」とした。1日より、韓国は自国民を含むすべての入国者に2週間の隔離を義務付けている。具体的には、新型コロナウイルスの感染症状が出ている人は空港内で検査を受け、症状のない人は自宅隔離か指定施設で隔離される。

二つ目は、「隔離に従わなかった人などに対する処罰の強化」とした。韓国政府は「感染症予防と管理法」を改正し、感染の疑いのある人が検査を拒否した場合は罰金300万ウォン(約26万円)、自宅隔離や入院中に抜け出すなど同法を順守しなかった場合は懲役1年以下または1000万ウォン(約89万円)以下の罰金を科すことにした。

また、外国人が違反した場合は、入国禁止や強制退去、罰金刑などの厳しい措置・処罰が言い渡される。韓国法務部は、外国人が隔離規定に違反した場合、最高で3年以下の懲役または2000万ウォン(約178万円)以下の罰金を科すとしている。

三つ目は、「集団行動を厳しく制限すること」とした。韓国政府は社会的距離戦略の規定に違反したり、集会を強行したりした場合は法に基づいて処罰すると発表している。

丁世均(チョン・セギュン)韓国首相は4日の中央災害安全対策本部会議で、「社会的距離戦略の延長は莫大(ばくだい)な犠牲と費用を伴う」とした上で、「感染後に治療するよりは予防を、耐えられない混乱よりは(費用など)必要な忍耐を選ぶ方が良い」と強調した。(翻訳・編集/毛利)