2020年3月23日、中国紙・新京報は、新型コロナウイルスの影響で学校が休みになった後も日本に残ったという中国人留学生、亮さん(仮名)へのインタビュー内容を掲載した。以下はその抜粋。

新京報:亮さんが新型コロナウイルス感染症に注目し始めたのはいつ頃のことですか。

亮さん:留学生らは中国国内と同じ歩調で注目しているはずです。日本は海外からの流入が最も早く確認された国の一つですが、われわれの方が日本の人々より状況を理解していました。日本がこれほど広範囲の影響を受けるなんて、以前は思いもしませんでした。

新京報:休校はいつからですか。

亮さん:学校の最初の通知は3月12日から春休みとなっていましたが、10日間前倒しになりました。期末試験も取り消しです。

新京報:今、どのような生活を送っていますか。

亮さん:起床は毎朝8時過ぎです。朝ご飯を作って家事をするとすぐにお昼になります。昼ご飯の後はゲームをしたり、ドラマを見たり。今は語学を学んでいるところで、学業のプレッシャーはそれほどでもありません。夜に日本語を4、5時間勉強します。全体的に言うと中国国内の「隔離」と似た状況ですが、中華料理店でのアルバイトが唯一の違いです。以前は週に2、3回働いていましたが、今は週1回に減りました。

店は日本人が開いたもので、感染症の流行が始まってから来店客の数はどんどん少なくなりました。ここ数日は1日、3、4テーブル程度のお客さんです。オーナーが苦労しながら営業を続けているのが分かります。

新京報:休校後の空き時間の多い生活には慣れましたか。

亮さん:はい、とっても。物は足りているし、アルバイトと日本語の勉強がありますから。若者の場合、インターネットがあればすごく退屈とは感じません。

学校が休みになってから私の料理の腕は上がりました。今はほぼ毎食、家で解決できます。どうやったらもっとおいしくできるかと考えることもたびたびです。昨日は彼女と一緒に辣子鶏を試してみたんですよ。

それから両親との連絡も増えました。私が海外で健康でいること、全てうまくいっていることを毎日話しています。今、私ができることは自分のことは自分できちんとして、両親を心配させないことです。

新京報:日常生活で必要な物はどのように解決していますか。

亮さん:毎週、アルバイトに行くついでに買うようにしています。今のところ足りない物はありません。以前、トイレットペーパーが売り切れているのを何度が見ましたが、すぐに入荷されていました。

スーパーマーケットではパン、肉、卵、缶詰、インスタントラーメンを買いますが、野菜や新鮮な果物を買うことは少ないです。日本の野菜や果物は値段がとても高いのです。備蓄している米、麺類、油などを加えると家の中の食料で半月は何とかなります。

新京報:感染症の問題がなかった場合、何をするつもりでしたか。

亮さん:今年は初めて、家を離れて1人で春節(旧正月)を迎えました。春休みに帰国して家族と一緒に過ごすつもりでした。

私は日本に来て日が浅く、旅行に出かけたこともありません。今年はオリンピックが開催されるので大会の時期に合わせて東京に行く予定にしていましたが、これも諦めました。リスクはとても大きいですし、多くの報道がオリンピック中止の可能性に言及しています。

新京報:日本に残るという選択に、ご両親は心配されませんでしたか。

亮さん:両親の見方は2段階に分けることができます。第1段階は日本でまだ感染者が確認されていなかった時期。当時、両親は「海外の方が安全」と考え、私の帰国を望みませんでした。第2段階はここ数日です。国内は次第に落ち着き、海外では感染拡大が急速に進んでいます。数日前にも両親に帰国するかどうか聞かれたのですが、今、1回の帰国に伴う代償はとても大きい。まず、国内で14日間隔離され、家に帰った後も友人に会いに行くことはできません。学校が始まるのを待って日本に戻っても14日間の隔離があります。もし学校が通常通り始まれば、勉強に支障が出る恐れがあります。

また、帰国途中で感染するリスクもあります。私はこうした危険を家族の元に持ち込みたくありません。

新京報:今、日本にいる中国人留学生の多くはどのような状況ですか。

亮さん:多くの人は私と同様、家の中にこもっていると思います。住んでいる場所のほとんどが学校の近くのアパートで、キッチンやお風呂など隔離のための条件がそろっていることは良いことと言えます。大部分のクラスメートは日本に残っていますが、健康保険があるため「病院に行くためのお金がない」という状況を心配することはありません。(翻訳・編集/野谷)