2020年5月7日、中国紙・環球時報は米ニュース・サイト「グリーン・ビズ」の記事を引用し、グローバルサプライチェーンの中国依存を減少させることは容易なことではないとする記事を掲載した。

記事は、「新型コロナウイルスの感染拡大で、自動車や電子、製薬、医療設備、消費品など、ほとんどすべてのサプライチェーンが中国へとさかのぼることができることが明らかになった」と指摘。一部の国では中国依存が自国の産業にリスクをもたらしていることを認識し始めたため、製造業者に対して中国からの撤退を奨励していると伝えた。

しかし、「製造業が中国から大規模に移転することは、言うのは簡単だが行うのは簡単なことではない」と指摘。生産の多元化を実現している企業であっても、至る所に見られる中国の影響から完全に脱却することは難しいという。

また、科学技術や家電業界では中国のインフラや専門化した労働力に依存しているが、「この2つの方面は容易にコピーできるものではない」と記事は説明。中国政府はすでに資源を結集して中国が製造基地として独特の優位性を有していることをメーカーに納得させているという。例えば、鄭州ではすでにアップルの提携メーカーであるフォックスコンに対するサポート提供の担当者を任命しており、新型コロナウイルスが生産に与える影響を小さくしているほか、中国財政部も製造業に対する信用貸付を拡大していると伝えた。

このほか、「製造業者自身も重要な消費市場としての中国の潜在力を意識している」と記事は指摘。現在ではアップルのスマートフォンの主な市場となっており、将来的にはロボットや自動運転車両、スマート設備などの主な消費市場になるだろうとしている。

記事によると、「アパレル業界などでは、多元化が加速する可能性が高い」という。人件費の上昇で多くのアパレルメーカーはすでに中国からベトナムやカンボジア、エチオピアなどの国へと移転していると指摘した。しかし、中国製造の実力と消費潜在力で突出しているのは高付加価値の科学技術と家電分野であり、「企業は中国の独特な魅力から脱却することは難しいことに気が付いている」と論じた。(翻訳・編集/山中)