韓国のプロサッカー・Kリーグが5月8日に無観客で開幕する。5月5日のプロ野球に次ぐ解禁だ。新型コロナウイルスの感染拡大で日本のJリーグや欧州のリーグは開幕の見通しが全く立っておらず、韓国のスポーツ紙は「新型コロナを克服した後にリーグを開幕させた唯一の国家」と自賛した。

韓国サッカー界が早期のリーグ開幕に向け大きく動きだしたのは4月19日、感染症中央災難安全対策本部会議で丁世均首相が「社会的な距離(ソーシャルディスタンス)を維持しつつ、一部の制限を緩和する。屋外スポーツも“無観客試合”など、危険度を下げられれば可能だろう」と発言したのがきっかけだった。感染者が連日、1桁台にとどまったことも後押しになった。

韓国プロサッカー連盟は4月24日の理事会で2020シーズン開幕戦の日程は5月8日夜、全北現代―水原三星戦に決定。第1節の残りのリーグ1部10チームによるカードは9日、10日に行われる。感染防止のため、当面は無観客試合で開催され、開幕が2カ月以上遅れた今シーズンはリーグ1部・2部ともに例年よりも試合数を減らし、縮小開催することも決めた。

同時に選手、スタッフ、チーム関係者に感染者が出た場合のガイドラインも発表。開幕後に感染が確認された場合、感染者の所属チームはもちろん、対戦した相手チームも最低2週間は活動休止となる。試合当日に選手やスタッフ、審判員に感染が確認された場合は直ちに試合中止となる。仮に開幕後に韓国サッカー界で感染が拡大し、感染者数や濃厚接触者数が一定の基準を超えた場合は、リーグ中断の可能性も想定しているという。

観客を入れる時期について、連盟関係者は「すべての座席を一気に解放するよりも、まずは制限する。防疫方法を最大限に順守しながら、段階的に進める考えだ」と指摘。入場制限をかけながら、少しずつ緩和していく方針を明らかにした。

一方、開幕にこぎつけたとはいえ、無観客での運営はホーム開催のクラブにとって、金銭面での損失が大きい。入場料が得られず、試合会場でのファンへのグッズ販売なども期待できない。連盟や各クラブでは収益確保の戦略に関しては頭を悩ませており、具体案は出ていないのが現状だ。(編集/日向)