2020年6月24日、仏国際放送局RFIの中国語版サイトは、日本政府が配備計画を停止したイージス・アショアの背景に存在する日本と米国との関係について解説する記事を掲載した。

記事は、河野太郎防衛相が15日に秋田県と山口県へのイージス・アショア配備計画を停止することを発表し、16日の衆議院安全保障会議にて「当時における配備決定は正しかったが、コストと時期を考えると、合理的な判断だったとは言えない」と述べたことを紹介。計画停止についての日本政府による表向きの説明は「切り離したブースターが自衛隊演習場または海上に落下させる確証が持てず、近隣住民の安全確保が難しい」というものだったと伝えた。

その上で、イージス・アショア配備は日本の防衛だけでなく日米関係、特に日米間の貿易赤字の問題も絡んでいたと解説。大統領就任以降対日貿易赤字を気にし続けてきたトランプ大統領が日本に対して貿易赤字削減を求め、その一環としてイージスアショアを含む米国軍備の購入を日本に迫ってきたことを紹介し、2017年に日本が導入を決定した際の費用は1800億円で、これまでにすでに120億円あまりを米国に支払っていたとしている。

また、19年1月の時点でイージス・アショアの価格は2448億円にまで増えたほか、メンテナンスやミサイル、周辺設備の建設費用を含めると6000億円を超えると紹介。特に、システムに使用するSM-3ブロック2A迎撃ミサイルは1発30〜40億円する代物で大量配備は難しく、数千発のミサイルを同時に打ち込まれた場合には意味をなさないとしたほか、現在開発が進んでいる極超音速兵器の前ではシステム自体が効果を失いかねず、日本にしてみれば費用対効果が非常に低い買い物になってしまうと分析した。

記事は、日本メディアの報道として、日本政府がすでに「国家安全保障戦略」を変更する方向で模索を始めており、イージス・アショアに代わる軍備として、敵の基地を攻撃する能力を持つものを検討していると伝えた。

一方で、今回日本政府が突然イージス・アショア配備を停止したことについて「米国はきっと不愉快だろうし、中国、ロシア、北朝鮮は喜んでいることだろう」とし、今後米国が日本に対して違約金の支払いを求める可能性があることにも言及している。(翻訳・編集/川尻)