旧日本軍の慰安婦を支援する市民団体の不正会計をめぐり、韓国の検察当局は前代表で与党「共に民主党」議員の尹美香氏を在宅起訴した。文在寅政権への批判を強める保守系各紙は「元慰安婦を利用して金もうけ」などと断罪。「裁判で無実を証明」と主張する尹氏の議員辞職を求める論陣を張った。

その急先鋒は朝鮮日報。同紙は社説で「韓国挺身隊問題対策協議会(挺対協)代表と日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯(正義連)理事長を務めた尹議員をめぐる不正疑惑の多くが事実として明らかになったものだ」と前置き。「個人で横領した金額だけで1億ウォン(約900万円)を超える。女性人権賞の賞金1億ウォンのうち5000万ウォン(約450万円)を正義連に寄付させた。これは詐欺だ。元慰安婦のために使ってほしいという国民の寄付金や公金で私利私欲を満たしたものだ」などと糾弾した。

さらに「尹議員疑惑はほかでもない慰安婦運動を導いた元慰安婦自身が『尹美香に30年間に利用されるだけ利用された』と暴露して明らかになった」と言及。「尹議員側は元慰安婦を認知症患者扱いした。そして不正疑惑が具体的に明らかになると、『親日勢力の攻撃』『謀略劇』と言ったが、検察の捜査で尹議員側の反論ではなく、元慰安婦の叫びの方が事実となった」と続けた。

その上で「偽善と詐欺が多い世の中とは言え、若いころに日本軍の慰安婦になって被害に遭った元慰安婦たちを利用して金もうけするとは想像だにしないことだ」と非難。「検察の捜査は、その想像を超えた犯罪を尹議員がしたという意味だ。今からでもすぐに議員職から退き、法の裁きを受けなければならない。それが元慰安婦たちに対する最低限の道理だ」と主張した。

中央日報も社説で「尹氏は初期には自身に対する多くの疑惑に対し、『未熟な部分はあったが不法ではない』という態度を崩していなかった。起訴後のコメントでも検察に遺憾を表明して法廷で無罪を主張するという意志を明確に打ち出した。だが、明るみになった不法に対してはまず認めて謝罪するのが公人としての道理だ」などと論難。「裁判を遅らせて国会議員任期4年を満了しようという悪知恵は捨て、裁判所が迅速に判断できるよう協力しなければならない。このような状況で議員職を維持できるのか疑問を感じる」と述べた。

社説は「これまで尹氏の疑惑に対する与党議員の言動もうやむやにしてはいけない。尹氏と正義連の慣行は検察の目にも、ただ覆い隠して無嫌疑処理することができないほどだった」とも指摘。「それでも『土着倭寇』だの『不純な意図を持った攻撃』だのと言って、あちら側とこちら側に分けることに余念がなかった与党議員は当然謝罪するべきだ」と訴えた。(編集/日向)