[サンラモン(米カリフォルニア州)/ニューヨーク 15日 ロイター] - トランプ米大統領は15日、「第1段階」の米中通商合意の署名式で、連邦準備理事会(FRB)に対する不満を改めて表明、FRB議長にウォーシュ元FRB理事を指名しておけばよかったと発言した。

一方、この日講演したFRB当局者は、金利が適正水準にあり、経済成長の維持とインフレ率の押し上げにつながるとの見解を相次いで示した。

ウォーシュ氏は以前、FRB議長就任に意欲を示していたが、トランプ氏はパウエル氏をFRB議長に指名。トランプ氏はその後、パウエル氏を選んだことを後悔していると発言していた。

大統領はウォーシュ氏に「あなたを使えていたかもしれない」とし「なぜもっと(FRB議長に)就任したいと強く言ってくれなかったのか。あなたなら、私は非常にハッピーだった」と述べた。

大統領はその後、約1カ月ぶりにパウエル議長への不満を表明。欧州の金利がマイナスであることに触れ「米国は世界を圧倒するナンバーワンの(経済)大国だ。我々自身の金を使うために(金利を)払う必要がある」とし「FRBは米国の金利を高い水準に設定している。ドルも非常に高い」と述べた。

トランプ氏は今年の大統領選で再選を決めた場合、FRB議長を交代させる意向を示している。

一方、ニューヨークで講演したフィラデルフィア地区連銀のハーカー総裁は、インフレ率が大きく変化しない限り、金利は現在「良い位置」にあると発言。低金利は過度なリスクテイクを促し得ると指摘した。

ニューヨークで開かれた別のイベントで講演したダラス地区連銀のカプラン総裁も、マイナス金利が経済成長に寄与するとの見方を改めて疑問視。今年の米経済成長率は約2%と、昨年を下回るが、失業率の押し下げには十分なペースだとの認識を示した。

カリフォルニア州サンラモンで講演したサンフランシスコ地区連銀のデーリー総裁は「私の予想ではインフレ率は目標に向かって徐々に回復し、2021年には持続可能な2%に達する」と発言。今年の経済成長率は昨年より弱いものの2%になると予想した。

また、失業率は現行の3.5%を維持し、賃金の伸びは3─3.5%になるとの見方も示した。