[ロンドン 16日 ロイター] - 国際エネルギー機関(IEA)は16日公表した月例報告で、米国をはじめとする石油輸出国機構(OPEC)以外の産油国の増産に加え、世界的に豊富な石油備蓄が米イランの対立といったような政治的なショックが市場に与える影響を和らげるとの見通しを示した。

月例報告は「現在のところ、石油供給への主要な脅威のリスクは遠ざかったもようだ」としたうえで、「今日の市場では、OPEC以外の生産が大幅に増加している。OECD(経済協力開発機構)加盟国の石油備蓄は5年平均を900万バレル上回っており、いかなる地政学的緊張にも対応できる、しっかりした基盤となっている」と指摘した。

OPEC加盟国が非加盟のロシアなどとの協調減産を完全に順守したとしても、OPECの生産は需要を上回るとIEAは予想している。「OPECが協調減産を厳密に順守したとしても、2020年の上半期には在庫が大幅に積み上がる公算が大きい」という。

IEAの月報によると、1月のOPECの生産は推定日量2930万バレル。 予想される需要を同70万バレル上回っている。

一方、世界全体の石油供給は12月に前月比で同78万バレル減少した。サウジアラビアが生産を抑制したほか、季節的な要因からバイオ燃料の生産が減少したためという。米国は増産しているものの、その増加ペースは近年に比べて鈍化しつつある。

2019年に中国やインドの需要は増加幅がに急拡大したが、米国では増加幅は横ばいで、IEAは2020年の需要の伸びの予測を日量120万バレルに据え置いた。