[東京 23日 ロイター] - 財務省は23日、国債市場特別参加者会合(PD懇)を開き、物価連動債の市場機能を回復するため、月内に3000億円の追加買い入れを実施すると提案した。24日の国債投資家懇談会を経て正式に決める。

産油国の減産協議決裂や新型コロナウイルスの感染拡大による景気悪化懸念から原油価格が急落し、各国の予想インフレ率が軒並み急低下。物価連動債の市場価格は、財務省が設定した「最低保証価格」100円を下回って推移している。財務省は異例の措置として、月内に物価連動債を100円で最大3000億円買い入れる方針だ。

財務省はまた、5月の物価連動債の発行予定を20年度当初計画に基づく4000億円から3000億円に引き下げることを提案。同時に4―6月の物価連動債の買い入れを合計1500億円として1―3月の600億円の2.5倍に引き上げる方針を示した。日銀の4―6月の買い入れオペ予定額1800億円と合計すると、5月の発行額を財務省・日銀の買い入れ額が上回る計算になる。

新型コロナの世界的流行に伴う金融市場の動揺で、債券市場でも現金化圧力が強まっている。財務省幹部によると、23日の会合では一部の参加者からは「今の市場環境を前提にすると、仮に減らしたとしても3000億円の発行に需要が集まるか、PDとして全く自信が持てない」といった声が上がっていたという。財務省は物価連動債の買い入れ強化で新年度入り相場の安定化を目指す。

23日のPD懇は、財務省とPDの間で説明資料や意見をメールでやり取りする方式で行われた。

(和田崇彦 編集:内田慎一)