[ロンドン 23日 ロイター] - 石油業界筋によると、石油輸出国機構(OPEC)最大の産油国サウジアラビアは、OPEC加盟国と非加盟国の減産協議が決裂した後も、原油輸出量を大幅に引き上げていない。原油相場の急落にもかかわらず、需要の低迷が続いている可能性がある。

サウジは「OPECプラス」による3月6日の会議で追加減産を巡る協議が不調に終わったのを受け、原油輸出量を5月から日量1000万バレル以上に増やす計画を明らかにしている。

ただ、関係筋によると、3月のこれまでの輸出ペースは、前月と同程度で、5月以降の計画水準を大幅に下回っている。新型コロナウイルス感染拡大を受けた中国などの原油消費国からの需要低下を反映している可能性がある。

関係筋の1人は「3月のサウジのこれまでの輸出量は日量730万バレル程度にとどまっている」と明らかにし、「全供給量は1000万バレルを大幅に下回っている」とした。

リフィニティブ・アイコンの石油タンカーのデータでは3月のこれまでの輸出は700万バレル弱にとどまった。

タンカー調査会社Kplerのデータによると、2月の同国の輸出量は日量平均726万バレルだった。また、3月23日時点の輸出量の10日移動平均は680万バレルだった。

原油需要の急減や主要産油国間の価格戦争開始を受け、北海ブレント原油先物は1バレル=25ドルを割り込み、2003年以来の安値を付けている。

サウジは4月積みの原油の公式販売価格(OSP)を大きく引き下げた。また、原油輸出量引き上げに備え、来月に国内の精製施設の稼働率を低下させる計画だ。