[ブリュッセル/フランクフルト/アムステルダム 25日 ロイター] - 欧州連合(EU)加盟国のうちフランス、イタリア、スペインなどを含む9カ国は25日、新型コロナウイルス対策資金調達に向けた「共通債」の発行を呼び掛ける共同書簡を発表した。

共同書簡に署名したのはほかに、ポルトガル、アイルランド、ルクセンブルク、スロベニア、ベルギー、ギリシャ。26日(訂正)にテレビ会議形式で実施されるEU首脳会議を前に見解を表明した。

書簡は「市場からの資金調達に向けた欧州の機関による共通債の発行」を提案。「一丸となってこの衝撃に対峙しているとの明確なメッセージを送るために、EU、並びに経済通貨同盟(EMU)を強化し、一致団結した効果的な対応策を打ち出す決意を欧州の国民に伝える」とした。

ユーロ加盟19カ国の財務相は24日、新型ウイルスの感染拡大による経済的打撃に対応するため、域内の救済基金である欧州安定メカニズム(ESM)の与信枠を活用する案を支持することで合意。加盟国政府は国内総生産(GDP)の2%に相当する額の予防的与信枠の申請が可能になる。

ユーロ圏財務相はユーロ加盟国による共通債の発行については合意せず、議論は26日(訂正)の首脳会議に持ち越された。ただ欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁が、24日のユーロ圏財務相会議で新型ウイルス対策で必要な資金を調達するために1回限りの「コロナ債」の発行を真剣に検討するよう要請したことが複数の当局者の話で明らかになっている。

共通債の発行は、イタリアを中心とする南欧諸国が提唱する一方で、ドイツなどの北部の国が反対。独政府報道官は9カ国の共同書簡について、EU首脳会議を前に提案を表明するのはよくあることだとしながらも、決定には全ての加盟国の賛同が必要と指摘。オランダとオーストリアはこの件に関する見解を表明していない。

これとは別にオランダ財務相は、新型ウイルスの感染拡大の現在の時点でESM与信枠を利用するのは時期尚早との考えを示した。

*2、5段落目のEU首脳会議の開催日を「27日」から「26日」に訂正しました